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信頼裏切るメニュー虚偽表示

阪急阪神ホテルズが運営するホテルのレストランなどで、メニュー表示と異なる食材を料理に使用していたことが判明した。多少料金は高くても、おいしい料理で、ぜいたくな気分を味わいたい。そんな消費者の信頼を裏切った責任はきわめて重い。

同社が「誤表示」として発表したのは、23店舗の47商品だ。芝エビと表記しながら価格の安いバナメイエビを使う、鮮魚といいながら冷凍保存された魚を使う、などのケースがあったという。

「意図的に表示を偽って利益を得ようとした事実はない」とし、認識不足や部署間の連携不足が原因としているが、こうした表示は最長7年もの長期にわたり放置されていた。「誤表示」という釈明ですまされる問題ではない。

どこに原因があったのか。まずはしっかりと再調査し、経緯を明らかにすべきだ。そのうえで再発防止に向けた対策を打ち出すべきだろう。担当者の研修を強化し、社内のチェック体制を整えることはもちろん欠かせない。

今回の問題は、社内の自主調査で判明した。他社ホテルで同様のケースがあったことを機に、6月に調査を始めたという。ホテルやレストランの業界全体として、表示についての認識に甘い部分はないのか。他の企業にも、改めて厳しい点検を求めたい。

2000年代に相次いだ偽装事件を経て、食に対する社会の目は一層厳しくなっている。内部告発も増え、何かあれば消費者からネット上で疑問・批判が上がることもある。企業が襟を正すだけでなく、消費者庁が監視の目を強めるといった対策も必要だろう。

料理に使われる食材について、消費者が自ら正しいものか判断するのは難しい。このホテルなら、この店なら……。消費者はそんな「信頼」を食べている。過去には信頼を裏切って、廃業に追い込まれたケースもある。食にかかわる企業は、信頼の重み、信頼を失う代償の大きさを改めて肝に銘じるべきだ。

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