FX、銀行との直接取引広がる 最良のレート採用

2013/9/18付
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外国為替証拠金(FX)取引で、インターバンク(銀行間)市場に直接注文をつなぐ取引サービスが広がってきた。FX業者が独自にレートを設定する従来型の取引に対し、市場で決まる透明性の高いレートを投資家に提示するのが特徴だ。

セントラル短資FXは10月に新サービス「市場直結型ウルトラFX」を始める。一般的なFX取引では業者内のディーラーが投資家からの売り注文と買い注文を業者内で相殺(マリー)し、相殺しきれない注文をインターバンク市場につなぐ。新サービスは全ての注文を直接インターバンク市場につなぐ「NDD(ノン・ディーリング・デスク)方式」と呼ばれる。

最大の利点が取引スプレッド(売値と買値の差)の低下だ。セントラル短資FXの場合、従来型ではドル・円取引のスプレッドは通常1銭に固定されている。直接取引ではインターバンクで銀行勢が提示するレートから最良のレートを採用することになり、レートは時々刻々と変動する。「銀行のポジション次第で買値と売値のスプレッドが逆転する瞬間もある」(和木克己常務)

従来サービスは1000通貨単位(ドルなら1000ドル)から取引可能なのに対し、新サービスは5万通貨単位から。

米系のFXCMジャパン証券もインターバンク直結のNDD方式を採用する。サイバーエージェントFXもNDD方式の上級者向けサービスを用意している。

もっとも直結取引には一長一短がある。米雇用統計の発表時など相場が瞬間的に大きく変動するタイミングでは、スプレッドが通常時に比べて大きく振れやすい。固定スプレッドの従来取引の方が有利になる場面もある。

FX取引では、秒単位の超短期で大量売買を繰り返す売買手法が広がり、業者が注文をさばききれずに損失を被る事例が増えているとされる。直接取引はこうした注文を直接インターバンク市場につなぎ、業者が損失を回避する自衛手段の意味合いも持っている。

[日本経済新聞夕刊9月18日付]

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