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異常気象にどう備える

列島の天気が大荒れだ。関東などで竜巻の被害が相次ぎ、首都圏や名古屋では局地的な豪雨により鉄道にも影響がでた。記録的な酷暑をもたらした気象の変調はなお続くとみられ、警戒を怠れない。

酷暑や竜巻、豪雨を引きおこした共通の要因は、太平洋西部や日本海の海面温度が平年よりかなり高いためという。気象庁の有識者検討会は今夏を「異常気象」と認め、「地球温暖化の影響が表れているとみられる」と指摘した。

世界の科学者は、温暖化が進むと寒暖の差が広がり、竜巻の頻発や台風の大型化につながると警告する。「極端気象」が現実になってきたのか、科学的にははっきりしないが、気象災害に新たな知識と心構えで備えるべきだ。

そこで要となるのは情報だ。2日に埼玉県から千葉県を襲った竜巻は平均風速が50メートルを超えたとみられ、建物の被害を減らすのは困難だ。住民に迅速に危険を伝えて安全な場所への避難を促し、人命を守る対策がカギを握る。

情報の伝え方には改善の余地がある。気象庁は全国20カ所の高性能レーダーで雲を観測し、ホームページで竜巻の予測情報を発表している。2日の竜巻では発生とほぼ同時に情報が出たが、一部の自治体はこれに気づかず、防災無線などで住民に伝達されなかった。

竜巻情報は的中率が1~10%と低く、自治体が避難を呼び掛けても空振りになる恐れはあるだろう。だが発生が不確かであっても、そのことを含めて自治体が的確な情報を住民に早く伝える仕組みづくりが欠かせない。

ゲリラ豪雨対策も同様だ。情報技術が進歩し、スマートフォンや携帯電話に地域ごとにきめ細かな情報を伝えられるようになった。気象庁と通信会社が連携し、有効な活用法を検討してほしい。

高性能レーダーを増やしたり、家屋の浸水を防ぐ地下貯水槽を造ったりすることだけが対策ではない。異常気象に備えるには、ハード面の整備より、情報伝達などソフト面の対策を強めるべきだ。

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