2019年8月20日(火)

FX活況にブレーキ 短期・高頻度売買の禁止響く
取引正常化で収益は改善

2013/9/4付
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8月の円相場は取引材料に乏しく、中旬以降は1ドル=97~99円前後でのもみ合いが続いた。外国為替証拠金(FX)取引でも年初からの活況にブレーキがかかった。

店頭FXの大手数社の間では、8月の売買高が「前月比で2~3割減った」との声が多い。GMOクリック証券は約80兆円と、3月以来の低水準になった。DMM・com証券やサイバーエージェントFXでも同程度減ったという。

8月の円相場の値幅は4円強。7月とそう変わらないのに減少が目立つのは、各社の「スキャルピング」対策が主因だ。スキャルピングとは秒単位の短期間で売り買いを繰り返す取引のこと。なかにはシステムを駆使して数億円規模の大量注文を出す個人投資家もいる。こうした取引が売買高を膨らませていた。

ただ大量注文が集中すると、FX会社が顧客に提示する為替レートが異常な値になったり、システム障害につながったりする。顧客の注文を受けてから取引先の銀行に取り次ぐまでに相場が動いた時、FX会社が被る損失も大きくなる。

そこで各社は8月以降、1注文当たりの取引上限の引き下げや、取引規約を改正し短期・高頻度売買の禁止に踏み切った。結果として売買高は減ったものの、「取引が正常化し、収益は改善した」との声が多い。

海外ではスキャルピングにも比較的寛容だ。米系FXCMジャパン証券は顧客から受けた注文を取引先の銀行に直接つなぐため、大量注文による損失を受けにくい。短期売買も呼び込み、「この数カ月は取引の伸びが続いている」(飯田和則社長)という。英系アルパリジャパンは取引量に制限をかけていない。売値と買値の差(スプレッド)が国内業者に比べ広めで、「大量注文でも採算を取りやすい」と話す。

FX調査会社「フォレックス・マグネイト」によると、4~6月期の日本の売買高は1日約1760億ドルと前期比2割近く増加。超短期売買のかさ上げもあり、日本のシェアは55%に上昇したが、取引見直しの動きを受け7~9月期は若干低下するとの見方が多い。

[日本経済新聞夕刊9月4日付]

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