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春秋

「欲しいけどどこにも売っていないものを、自分の手でつくりたい」。米マサチューセッツ工科大学(MIT)で15年前、そんな学生を集めた授業が1人の教授の呼びかけから始まった。講座名は「(ほぼ)なんでもつくる方法」。10人の募集枠に100人が応募した。

▼工学科に交じり、芸術科などの学生も参加。「ベルを止めるのに格闘しなければならない目覚まし時計」など、面白いアイデアが次々に実現した。講座が発展する形で11年前、ものづくり愛好家たちが、皆で使える工作の場を街に設ける活動を始める。工作機械がデジタル化で安く、使いやすくなったのも追い風になった。

▼こうした自主運営型の工作部屋は「ファブラボ」を名乗り、いまや50カ国で200カ所を超すまでになった。先進国では大量生産品とは一味違うユニークなものを、途上国では太陽光を使った調理器や超音波による野犬撃退機など生きるために必要なものを、地元の市民発明家たちが日々、自らの手で生み出し続けている。

▼欧米などに続き日本でも2年前ファブラボが誕生。現在5カ所にある。横浜市ではいま40カ国、200人の運営者が国際会議を開催中だ。ものづくりのすそ野が個人に広がれば新しい仕事や産業を生むと、火付け役のニール・ガーシェンフェルドMIT教授は語る。ものづくりを得意としてきた日本に新しい芽は根付くか。

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