2019年1月18日(金)

風力や地熱伸ばす規制緩和を

2013/3/20付
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再生可能エネルギーでつくった電気を電力会社が買い取る制度が始まって9カ月になる。太陽光発電が急拡大する一方、風力や地熱は導入が進んでいない。政府は買い取りだけでなく、足かせになっている規制を見直し、再生エネルギーが広がりやすくすべきだ。

買い取り制度は発電設備を設けた企業や家庭が一定の利益を得るようにして、再生エネルギーの普及を後押しする。経済産業省によると太陽光は昨年末で470万キロワットが新設の認定を受け、国内の発電能力はほぼ2倍になった。

これを受け経産省は今年度は1キロワット時あたり42円だった買い取り価格を、来年度は約1割下げる案を示した。太陽電池などのコストが下がり、それに応じて買い取り価格を下げるのは妥当だろう。

買い取りにかかった費用は一般の電気料金に上乗せされ、来年度は標準的な家庭で月33円増える。電力会社の料金引き上げ申請が相次ぐなか、利用者の負担が大幅に膨らむのは避けたい。政府は制度の効果と影響の両面を考え、柔軟な価格設定に努めてほしい。

一方、風力発電は認定を受けた設備が発電能力で45万キロワットにとどまり、地熱はゼロだった。経産省は風力や地熱などは来年度の買い取り価格を据え置く方針だが、それだけでは普及は望めない。

風力発電の建設は適した場所が多い国有林では原則的に認められず、洋上の場合も漁業者との調整が要る。地熱も国立公園での立地は一部認められたが、手続きや地元との調整に時間がかかる。

風力も地熱も発電の適地が山間部に多く、つくった電気を消費地に届ける送電線も不足している。

政府の規制改革会議は風力などの導入を促すため、立地規制の見直しを求めた。関係省庁が連携し、規制緩和や送電線の増設を急ぐべきだ。

風力や地熱発電が広がれば、発電設備や部品などの関連産業が育ち、雇用を生む効果が期待される。その道筋をつけるためにも規制改革が欠かせない。

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