2019年7月22日(月)

FX、店頭取引でも申告分離課税 利益20万円超が対象

2013/2/20付
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18日から所得税の確定申告が始まった。外国為替証拠金取引(FX)では取引所取引だけでなく店頭取引でも申告分離課税となり、利益が20万円を超える人は確定申告が必要だ。FXの投資家は他の先物取引などと損益通算が可能になるなど税制面でのメリットが受けられるようになる一方、取引所取引から顧客が流出するといった影響も出ている。

FXでは東京金融取引所の「くりっく365」など取引所取引と、一般的なFX業者が運営する店頭取引とで税制が異なっていた。店頭取引は給与所得などほかの所得と合算してから課税される総合課税で、税率は最大50%だった。

2012年の取引分から取引所取引と同様に、税率20%の申告分離課税になる。ただし、13年から向こう25年間の利益については、復興特別所得税が課されるため、20.315%になる。

上場している株式などの取引では特定口座の制度があり、「源泉徴収あり」の口座なら申告が不要だ。一方、FXでは確定申告が必要となる。年収2000万円以下の人で、給与所得と退職所得以外の所得が20万円以下であれば申告は不要だ。

課税の対象となるのは決済取引によって確定した売買益とスワップポイントで、未決済の含み益は対象外。損益は「日経225ミニ」など先物取引の損益と通算できるほか、オプション、商品先物との間でも損益を通算できる。

上の図のように通算しきれない損失は確定申告をすることで最長3年間繰り越し、利益から控除できる。CFD(差金決済取引)の店頭取引も同様だ。

昨年11月中旬から年末にかけての円安もあり、FXで大きな利益を上げた投資家も多い。しかし申告を怠ると、悪質なケースでは脱税とみなされる場合もある。大阪地検特捜部は1月末、FXなどで得た利益のうち約4億円を隠し、脱税した疑いで大阪市の会社役員など3人を逮捕した。

FX業者の多くは確定申告についてのQ&Aやマニュアルをホームページ上で公開している。申告でわからないことがあれば、コールセンターなどに直接問い合わせてみよう。

取引所と店頭の税制が一本化されたことで、税制面での優遇がなくなった取引所取引は昨年1年苦戦を強いられた。くりっく365は12年の取引量が前年比で56%も減少。多くの投資家が手数料の安い店頭取引に流出した。くりっく365と取引のあるFX業者の幹部は「顧客流出の流れは今年も収まらないだろう」と語っていた。

[日本経済新聞夕刊2月20日付]

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