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実用化近づく燃料電池車

究極のエコカー(環境対応車)とされる燃料電池車の提携・開発競争が加速している。トヨタ自動車は独BMWに燃料電池車の基幹部品を供与することで合意した。

日産自動車も独ダイムラー、米フォード・モーターと提携し、日米欧連合で燃料電池車の開発・実用化に取り組む。

燃料電池車の技術開発ではトヨタやホンダなど日本勢が世界をリードしているとの見方もある。提携戦略をうまく活用、パートナーの力も借りながら日本発の技術が世界に広がることを期待したい。

燃料電池車は車載タンクに充填した水素と空気中の酸素を反応させることで電気を生み出し、それでモーターを回して走行する。

走行時に排ガスを一切出さないという点ではいわゆる電気自動車(EV)と同じだが、EVにマネのできない強みは航続距離の長さや水素充填時間の短さだ。

1回の水素充填で走れる距離は約500キロメートルでガソリン車に見劣りせず、EVの2倍程度に達する。充填に要する時間も3分程度で、急速充電でも30分程度かかるEVに比べて手間が少ない。

こうした強みに加えて、各社の開発競争が熱を帯びているのは、普及の最大の障壁とされてきたコスト高の克服にメドが立ちつつあるからだ。燃料電池車は10年前には1台1億円ともいわれたが、コスト削減が進み、2015年には1台500万円程度まで低減するとみられる。

燃料電池車の普及には自動車単体の開発だけでなく、水素の供給インフラの構築も必要だ。そのためには、欧米に比べて厳しすぎるとされる高圧ガスの取り扱いに関する規制緩和が欠かせない。

国内ではエネルギー大手のJXホールディングスなどが水素ステーションの整備に積極的だ。安全かつ低廉な水素供給のネットワークを構築できれば、そのノウハウを生かしたインフラ輸出も視野に入る。ビジネスチャンスを広げる可能性がある燃料電池車を大きく育てていきたい。

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