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僕の死に方 金子哲雄著

金子さんの清々しい置き土産

(小学館・1300円 ※書籍の価格は税抜きで表記しています)

お茶の間の人気者だった流通ジャーナリスト、金子哲雄さんは昨年10月2日に肺カルチノイドという病気で亡くなった。

私は6年間も金子さんと同じ事務所にいたのに、面識がなかった。テレビやラジオの番組でご一緒する機会はいくらでもあったはずだが、流通ジャーナリストとサイエンス作家とでは、あまりに土俵がちがいすぎたのか。

このエンディングダイアリーで初めて金子さんの人となりを知ったわけだが、正直、後悔している。こんなに素晴らしい人生を送っていた人が身近にいたのだ。金子さんが生きているうちに、酒でも呑(の)みながら、いろんな話をしてみたかった。科学と流通の突拍子もないコラボができたのではあるまいか。

治癒率を気にして難病患者を受け入れない大学病院、患者の治療代を医師などが自己負担せざるをえない地域医療の実態など、流通ジャーナリストの鋭い目は、科学と医療の隠れた問題を見つめていた。

「金子、亡くなりましたので、もう仕事できなくなりました」

三度の飯より仕事が好きだった金子さんの、清々(すがすが)しい置き土産である。

★★★★★

(サイエンス作家 竹内薫)

[日本経済新聞夕刊2013年1月16日付]

★★★★★ これを読まなくては損をする
★★★★☆ 読みごたえたっぷり、お薦め
★★★☆☆ 読みごたえあり
★★☆☆☆ 価格の価値はあり
★☆☆☆☆ 話題作だが、ピンとこなかった

僕の死に方 エンディングダイアリー500日

著者:金子 哲雄.
出版:小学館
価格:1,365円(税込み)

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