2019年8月21日(水)

FX 売買、世界の市場で低迷 海外勢、相場膠着に苦戦

2013/1/7付
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世界の外国為替証拠金(FX)取引市場の縮小傾向が続いている。FX調査会社のフォレックス・マグネイトによると、昨年7~9月の売買高は1日当たり平均で2040億ドルと、同4~6月に比べ8%減少。調査を始めた2011年4~6月以降で最低となった。

売買低迷の背景には相場の膠着がある。海外の投資家になじみが深いユーロ・ドルは、昨年7~9月の1日の相場変動率が0.43%と、同4~6月に続いて5年ぶりの低水準にとどまった。欧州の債務問題に落ち着きがみえたが、ユーロの上値は重く、1ユーロ=1.2ドル台を中心にもみ合った。

一方、国内の投資家が主に取引するドル・円は相場変動率が0.29%と、ユーロ・ドルより小さい。ただ国内FX会社の売買高シェアは世界全体の36%と横ばいを維持している。実質的な手数料に当たるスプレッド(買値と売値の差)を狭くし、相場が大きく動かずとも顧客が売買益を得やすくしたことが奏功した。

ところが「海外の投資家はそれほどスプレッドを重視しない」(英系IGマーケッツ証券)とあって、海外勢は「収益を悪化させる縮小競争には乗らない」(米系FXCMジャパン証券の飯田和則社長)との方針が多い。英系アルパリジャパンは日本で縮小したが、本国などとは別体系だ。

FX各社は知名度や資本力、売買システムなど独自の特長で顧客開拓を進めるが、相場の膠着に手を焼く。特に海外勢は日本市場で苦戦を強いられており、英CMCマーケッツは昨年11月末に日本からの撤退を決めた。

足元ではさらに国内勢に追い風が吹く。円・ドルは昨年10~12月の変動率が0.34%に回復し、ユーロ・ドルを超えた。矢野経済研究所によると、昨年11月は調査対象の全11社で売買高が前月より増えた。

競争の激化で国内でもFX事業の廃止や合併が相次いでいる。相場の追い風を顧客の定着につなげられるか、FX業界の正念場は続きそうだ。

(日経QUICKニュース)

[日本経済新聞夕刊1月7日付]

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