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春秋

「余震」を広辞苑で引くと「大地震の後に引き続いて起こる小地震」とある。おとといの夕方、東北と関東地方を襲ったマグニチュード7.3の地震も、東日本大震災の余震だという。あの日から1年9カ月近く。大地の暦では「引き続いて起こる」の範囲内なのか。

▼きのうの本紙朝刊の解説記事によれば、「アウターライズ地震」に分類されるそうだ。列島の東側で、海の底が陸の下にもぐりこむ。その境目の外側(アウター)で起こる地震を指す。遠い地盤が上下にずれるため、陸地の揺れが小さい割に津波が大きくなりやすい。災害や事故のたび、後追いであれ知識が増えていく。

▼1933年(昭和8年)に三陸地方を襲った大地震も、1896年(明治29年)の地震の影響で起きたアウターライズ地震だとされる。この間、37年。インドネシアのスマトラ島沖で今春に起きた大地震は、8年前のそれに誘発された可能性が高い。復興への努力と並行し、「余震」への警戒も強いられる。つらい話だ。

▼被災地を取材した際、ご高齢の方が悔しそうに語った。津波警報に「いつも実際は大したことはない」と家にとどまり亡くなった友人も多かった、と。その被災地で今回、徒歩避難の原則をよそに車で逃げる人の渋滞が発生。昨年の教訓が生きていないと自治体は衝撃を受けている。正しく恐れ、行動する難しさを思う。

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