「決める政治」への体制づくりが重要だ

2012/9/22付
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野田佳彦首相が民主党代表に再選された。内政・外交とも多難な時期であり、政治の停滞は許されない。「決める政治」に向けた体制をどう築くのか。民主党の挙党態勢づくりや、26日に選出される自民党の新総裁との意思疎通など課題は山積みだ。

日本は2006年から毎年、首相交代を経験してきた。顔のない外交は日米同盟を弱め、中国や韓国など周辺国との摩擦を招いた。野田首相には2年目を迎えた政権運営の重要性をよく自覚してもらいたい。

首相は党員投票を含め総票数の3分の2を得て、決選投票なしに当選を決めた。指導力を発揮しやすいこの時期を空費することなく積極果断に動くべきだ。

再選後の記者会見では「政策実現に皆で汗をかいていく構図をつくっていきたい」と力説した。まずは党役員人事で、選挙対策を担う幹事長人事が焦点になる。

輿石東幹事長は議席減が予想される衆院選の回避を最優先し、社会保障と税の一体改革や環太平洋経済連携協定(TPP)交渉参加など賛否両論ある課題に慎重な姿勢をみせることがままあった。

「政治空白をつくるときではない」が輿石氏の口癖だが、何もせずにいる方がよほど政治空白を招くことになろう。

衆院の1票の格差を是正せず、違憲状態のままにしておけば野田首相も衆院解散に踏み切れず、あと1年は国会にいられる。民主党にはそんな考えの議員もいるようだ。党利党略にとらわれず、やるべき課題に着実に取り組む。そういう執行部にしてほしい。

次にすべきは消費増税法を成立させた民主、自民、公明3党の枠組みの再構築だ。衆参ねじれ国会のもとで衆院の定数是正や赤字国債発行法案などの懸案を処理するには与野党の協調が欠かせない。

首相は自民党の新総裁選出後、民自公3党の党首会談を開くよう呼びかける考えだ。

次の衆院選でどの党が第1党になろうと参院での単独過半数には届かない。与野党が互いの言い分をぶつけ合いつつ、最後はきちんと結論を出す。民主主義の当たり前の原則を定着させなければ日本の政治は漂流を続ける。

衆院選後も民自公3党が担うべき役割は重い。そのための話し合いの基盤をつくる。3党合意で決めた一体改革に関する国民会議の立ち上げが一例になる。

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