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春秋

「これこそ世界有数の大建築」。昭和4年に出た「新版大東京案内」は、建設中の国会議事堂をこう紹介する。「しかしこの中でいかなる人々によりいかなることが行はれるかを思へば、われらが心は余り楽しまない」。世相観察の大御所、今和次郎氏が編さんした。

▼重厚で威厳があると言えば聞こえはいいが、明るく親しみやすいとは言いにくい建物だ。中央の三角屋根は当初柔らかい丸ドームにする案もあったという。建築史家、鈴木博之氏の考察によれば、設計した建築家のイメージのもとは海外にあった古代の霊廟(れいびょう)らしい。見る人に敬して遠ざける気分が募るのも無理はないか。

▼器はともかく、中身である国会そのものはもっと身近にできるのでは。若い世代からそんな声が相次いでいる。例えば議会の審議をインターネットで生中継し、見た人のコメントを会場に映しながら議論したら、とは作家、東浩紀氏の提案。地元や支持母体以外の人たちの視線も意識せざるをえなくする仕掛けだという。

▼インターネットによる選挙活動解禁を目指す「ワンボイス」というキャンペーンも、ネットを主舞台に若者の手で始まった。消費税、社会保障、少子化、エネルギー。いま国会で論じられているのは若い世代の未来を左右する議題ばかり。未来の主役の声をどう意思決定に組み込むか。前例にとらわれず知恵を絞りたい。

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