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座席吹き飛び「助けて」「爆発するぞ」 関越道バス事故

45人の乗客を乗せたバスが猛スピードのまま防音壁に突っ込んだ。車体はほぼ真っ二つになり、座席が吹き飛んだ。群馬県藤岡市の関越自動車道で29日起きた高速バス事故。7人が死亡、3人が重体、35人が重軽傷を負う惨事となり、行楽日和の大型連休が暗転した。「助けて」「爆発するぞ」。車内にうめき声や叫び声が上がる。犠牲者の遺族は、居眠り運転を認めた運転手への怒りに声を震わせた。

眠っていた乗客は床に打ち付けられ、座席は吹き飛んだ。「助けて」。車体に挟まれた男性からはうめき声が上がった。「ぶつかる前から(車体が)左右に揺れていた」。一命を取り留めた乗客は、そう証言した。

バスが東京ディズニーランド(TDL)に向け、JR金沢駅前(金沢市)を出発したのは28日午後10時すぎ。チケットは3カ月前から発売。27日夜は45人分の座席が埋まっていた。

「事故の瞬間まで寝ていて、突然衝撃を感じて起きると、粉々になった窓ガラスで視界は真っ白になった。床にたたきつけられて気を失った」

静寂な車内が一転したのは、夜明け直前の29日午前4時40分ごろ。前から10列目の右窓側に座っていた金沢工業大4年の香林聡志さん(22)は、ショックを隠せない様子で振り返った。

意識が戻ると、車内は原形をとどめておらず、前方の座席はなくなっていた。車内後方ではうめき声を上げる男性も。ほかの乗客と後方の非常口をこじ開けて脱出すると、10人近い乗客が既に車外に逃げていた。

救助された後も、何が起きたのか、さっぱり分からなかった。「うめき声の男性を(自分は)助けられず、どうなったかは分からない」と思いやった。

「居眠りかと思った」。事故直前、河野化山運転手(43)の異変に気付いていた乗客もいた。金沢大4年の女性(21)は「左右に揺れていて事故が起きるのではないかと思っていたら、そうなった」と知人男性に話した。河野運転手は「居眠りしていた」と群馬県警に説明した。

衝突直後、車内で「爆発するぞ」と叫び声が上がり、パニック状態に。骨折で足が動かず、はって逃げた高校3年の男子生徒(18)は母親に「煙のにおいがした。爆発するかもしれないので早く出たかった」。衣服にはほかの乗客の血痕があちこちに付いていた。

最後列に乗っていた20代の男性は「バスの一番後ろにいたのでよかった」と言葉少なに語った。

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