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エベレストに6回登頂 山岳カメラマン・村口徳行(上)

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2011/8/29 15:30
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今年5月、村口徳行(55)はNHK取材班のメンバーとしてエベレスト(8848メートル)の頂上に立った。世界最高峰への登頂は6回目。日本人の最多記録だ。

世界最高峰への登頂6回は日本人の最多記録だ

■自分の中ではあまり価値を感じない

研ぎ澄まされた164センチ、60キロの肉体。学生時代から節制しベストな状態を心がける。言動も直接的で、全く無駄がない。「エベレストに行って登ってるだけなんて大した話じゃない。自分の中ではあまり価値を感じないというか、何回登ったからって意味があるのか……」と。

日本人では初めてとなる6回目の登頂を果たしたというのに、事もなげに言う。「クライミング全般に関する組み立てや現地シェルパとの調整、撮影のサポート及び一部撮影、安全管理など、要するに雑用係としての参加だった。本職はプロカメラマンなのだから、本来は断らなければならない仕事でした」

名刺には名前の前に「撮影」とある。「職業は撮影。クライマーで食っているわけじゃない。食っていけるのはほんの一握りの人たちで、純粋なクライマーで食うには相当根性を入れないと無理です。(登山という)遊びに対する理解度は日本は低いですから、文化的問題から不可能です」

■山の仕事があれば行く

カメラマンの仕事も山に限ったものではないのに「あいつは山の専門家だから」と、今は危険な場所での仕事がほとんどになった。

「山の仕事があれば行く」というスタンスだ。「あの山に登りたいというエネルギーなんて、もうないです。今の能力では大したクライミングはできないし。20~30代が最も充実してました」。その若い頃、環境は整わず、生活に追われた。

「クライミングだけやっていれば楽しかっただろうけど人間、生活がある」。純粋な登山だけで食べていけない日本の現状に、優秀なクライマーはことごとく挫折していったという。

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