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女子マラソン、遅咲きの新エース  尾崎好美(上)

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2011/7/4 15:30
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初マラソンまで入社から8年かかった。女子マラソンの新エースとして地歩を固めつつある尾崎好美(30、第一生命)は遅咲きのランナーと言えるだろう。

初マラソンまで入社から8年かかった

初マラソンまで入社から8年かかった

「カメのような歩みで…」

5年ほど前、他の部員たちと監督の山下佐知子の誕生日に贈った寄せ書きにも書いている。「カメのような歩みでご迷惑をおかけしてます」

控えめな一文に性格がよく表れている。マラソンも「本当は5年目くらいでやりたかった。監督にもそれとなく言っていたつもりだけど、伝わらなかったみたい」。

チームの後輩で8月の世界選手権に一緒に出場する野尻あずさ(29)が、直訴して入社1年半で初マラソンに挑戦したのとは対照的だ。

恩師、先輩、家族。尾崎に近しい人間はそろって同じ印象を口にする。「口数が少なくておとなしい」。当人は何度か"サイン"を送ったつもりでも、42キロの大海に踏み出す志としては弱すぎたのだろう。尾崎の半端な申し出は山下の記憶にも残っていない。

■我慢強く、コツコツやるタイプ

もっとも、教え子の秘めたる思いとは別に、20年前の世界選手権銀メダリストで指導者としても16年のキャリアを持つ山下の眼力は、「マラソン向き」と見抜いていたという。

「我慢強く、コツコツやるタイプ。こういう子がマラソンをやれたらいいのにとずっと思っていた」。マラソン挑戦が遅くなったのは、毎年のように繰り返した疲労骨折や貧血に加えて風邪も多く、なかなか長い距離の練習を積めなかったからだ。

入社後の専門種目は1500メートル。1万メートルにたどり着くまで5年を要している。ただ、「心の故障はなかった」(山下)。日々の出来に一喜一憂しない姿は芯の強さも感じさせた。

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