大阪 供給過多、見えぬ底入れ オフィスビル賃貸料調査

2010/5/4付
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大阪は新たなオフィスビル供給が多く、供給過多の状況が続いている。空室率が上昇して賃料が下がり、大手不動産仲介業者からは「バブル崩壊時よりも厳しい」との声が漏れる。関西の景況感は底入れが伝えられているが、オフィスビルの賃料相場は当面上向きそうにない。

三鬼商事によると2009年には梅田、本町など大阪中心部で延べ床面積44万平方メートルの新規供給があった。08年に比べ約2倍の大量供給だった。

その結果、今年3月末の空室率は11.00%。07年10月末の4.38%を底にしてじりじりと上昇を続け、過去最高だった03年6、7月末の11.01%を更新する勢いだ。

大阪は企業が本社機能を東京など関東へ移す動きが止まらない。「支店経済化」が進んでおり、オフィスビル需要の減退を招いている。外資系金融機関や大手の法律、会計事務所も少なく、大規模な借り手を見つけるのが困難な状況だ。

大阪市内の老舗不動産会社は「中小企業が多いため、面積の小さなオフィス需要は意外と堅調」と話す。具体的には70平方メートル以下の小規模オフィスには引き合いが多いという。

比較的新しく優良とされる物件も苦戦している。シービー・リチャードエリス関西支社によると、築11年未満で延べ床面積が1万坪(3万3000平方メートル)以上の優良オフィスビルでも、今年1~3月の空室率は3.5%。06年10月から07年3月までの0%からほぼ一貫して上昇している。

11年以降も大規模なオフィスビルが新たに登場する予定だ。JR大阪駅北側の「梅田北ヤード」は3月末に建設が始まった。「関西最後の一等地」と呼ばれ総事業費6000億円、13年に完成する予定だ。

また北ヤードに近い大阪中央郵便局で超高層ビルを核とした大規模な再開発の計画があり、中之島でも大きなオフィスビルの完成が続く見通し。不動産業者の間では「景況感が回復しなければ、賃料の下落は避けられない」と悲観的な見方が多い。

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