森田氏 事務方から説明なし/西山氏 調査結果、氷山の一角 衆院委の質疑(2)

2010/3/20 4:00
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河野太郎氏(自民) 大平正芳外相は密約を後任の外相にどのように引き継いだのか。

森田氏 大平氏は事務的な引き継ぎに向かないと考え、口答や文書による引き継ぎはなかったと思う。そもそも大平氏もライシャワー元駐日米大使に言われるまで外務省事務当局から説明は受けていなかったと思う。

河野氏 外相間の引き継ぎには、この問題は含まれていたか。

斉藤氏 知らない。

東郷氏 確実に言えるのは、私が仕えた高村正彦外相はご存じだったと思う。

河野氏 東郷氏が最重要とした資料のうち8点が公開されていない。高橋氏の会談記録と松永氏の日誌風のメモ以外は何か。

東郷氏 記憶で言うと、小和田恒、丹波実両条約局長が同局長就任前に、ラロック証言とライシャワー発言についての意見書を省内の議論に提出していた。密約問題をいかに乗り越えるべきか、あらゆる知恵を絞って献策しようとしていたメモだった。

河野氏 その内容は。

東郷氏 大筋は非核三原則を二・五原則という方向で収れんさせ、きちんと国民に説明すべきだというものだった。

河野氏 密約を巡る文書を整理した箱は後任の谷内条約局長らに引き継いだとのことだが、外務省の文書管理規定に基づいて文書番号は付けたか。

東郷氏 谷内氏には箱と文書リストと意見書を引き継いだ。藤崎北米局長には文書リストと意見書を送付し、文書そのものは引き継いでいない。文書は条約局長室に残っていた書類であり、後任に引き継げばその重みを判断してきちんと対処してくれると思った。文書番号を取ることは全く考えなかった。

河野氏 91年以前は核の持ち込みもあり得ると発言したが、陸上に持ち込まれたこともあり得るとの認識か。

東郷氏 船に積んだ核兵器を、実際に日本の港に持ち込んだこともあり得るということだ。

河野氏 非核三原則を堅持すれば、米国の核兵器の存在について国民に説明できない以上、密約状態に戻らないか。

斉藤氏 まさに政治判断が行われるべきだ。

東郷氏 東アジアの安全保障環境が変わり、再び米国艦船に核兵器が積まれる事態になったらどうするかという重要な問題が残る。そのときは非核二・五原則の立場に立つのが最善だ。

赤松正雄氏(公明) なぜ91年以降も密約を巡る対応が従来通りのままなのか。

斉藤氏 なぜ(密約を)国民に知らせなかったのかといえば、一つの理由は核兵器の艦船搭載はなくなったが日本を巡る情勢は冷戦的な状況が続いていた。

赤松氏 密約問題を巡る外務省の調査結果は財務省の調査を踏まえたものになっていないのでは。

西山氏 核や基地の問題以上の米国の関心は財政問題だった。菅直人財務相と岡田克也外相による合同チームをつくってやることによって密約の全体像が解明されたはずだが、個々の項目ごとでやりだしたので氷山の一角しか解明されなかった。

笠井亮氏(共産)60年の安保条約改定時の日米間の討議の記録をいつ知ったのか。

東郷氏 前任者からの資料を引き継ぎ、整理する過程で認識した。

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