2018年7月19日(木)

ロムニー氏、正念場 相次ぐ失言、激戦州の支持率急落
テレビ討論会で挽回模索

2012/10/1付
保存
共有
印刷
その他

 11月6日の米大統領選の選挙戦は終盤に入り、共和党のロムニー候補の相次ぐ失言が激戦州の支持率を急落させている構図が鮮明になってきた。選対幹部が辞任するなど陣営内の足並みの乱れもみられる。正念場を迎えつつあるロムニー氏は、10月3日を皮切りとするオバマ大統領との3度のテレビ討論会に劣勢からの挽回を懸ける構えだ。

 9月26日。ロムニー陣営の幹部らは米キニピアック大などが発表した世論調査に青ざめた。中西部オハイオ州で10ポイント、南部フロリダ州で9ポイントという大差でオバマ氏が支持率の優位をみせたからだ。数ポイント差の接戦とされていた両州でロムニー氏の劣勢が濃厚になった。

 大票田のオハイオ、フロリダ両州はロムニー氏が当選に必要な選挙人を確保するための「マスト・ウィン・ステート」(必ず勝たなくてはいけない州)とされてきた。特に、オハイオ州は共和党候補が同州で勝たず大統領選を制したことは一度もないという歴史があり、同州での敗北は「ゲームセット」に等しい。

 支持率低下の最大の要因は相次いだ失言だ。

 「オバマ氏に投票する47%の国民は政府に依存し、自分は被害者で政府が面倒を見る必要があると考えている。所得税も払っていない」――。庶民感覚のない大富豪ぶりを指摘されてきたロムニー氏だが、その印象は決定的になった。弱者切り捨てと受け取られかねないだけに、共和党内部からも批判が集中した。

 外交政策でも「パレスチナは(イスラエルとの)和平に何の関心もない。和平を実現するのは不可能だ」などと言い放った。一連の失言は5月の資金集めの会合で隠し撮りされ、選挙戦最終盤というタイミングで恣意的に公表された。

 そうした中、選対の共同委員長で一時は副大統領候補にも名が上がったポーレンティー前ミネソタ州知事が9月20日に辞任。「劣勢に見切りをつけた」との臆測が広がった。8月末の共和党全国大会で不評に終わったロムニー氏の演説原稿を巡る内部対立が暴露されるなど、陣営の不協和音も次々と伝えられている。

 ロムニー陣営が今、望みをつなぐのはオバマ氏と直接対決する3度の討論会での挽回シナリオだ。過去にもクリントン元大統領らが討論会で劣勢を逆転した例がある。3日の討論会でのロムニー氏の戦いぶりが注目される。

(ワシントン=中山真)

保存
共有
印刷
その他


[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報