中国、内需主導に転換 7%超の成長持続
新指導部、来年の経済政策

2012/12/17付
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【北京=大越匡洋】中国共産党と政府が2013年の経済政策を話し合う「中央経済工作会議」が16日、2日間の日程を終えて閉幕した。習近平総書記をトップとする新指導部は消費を中心とする内需の拡大を重視。20年に10年比で経済規模と所得を倍増する計画の実現に向け、年7%を超える安定成長の持続を目指す。景気を下支えするための「積極的な財政政策」と、「(中立に近い)穏健な金融政策」という基本方針は維持した。

<「中央経済工作会議」主な決定事項>
○経済政策運営は「成長の質と効率の向上」を中心に据え、改革開放を深化
○都市化は内需拡大の最大の潜在力
○消費拡大と質のよい投資の効果を発揮
○「積極的な財政政策」「穏健な金融政策」を維持
人民元相場の基本的な安定を維持
○不動産市場の引き締め策を堅持

新体制で初めてとなる今回の会議では、来年の経済政策運営について「成長の質と効率の向上を中心に据える」とし、「持続的で健全な成長の実現」を目標に掲げた。従来の「安定的で比較的速い成長」という文言を削除。闇雲に高成長を追求する路線とは一線を画す姿勢を鮮明にした。

中国経済は、08年のリーマン・ショックで輸出頼みの成長が頓挫。その後、4兆元(約52兆円)の大規模対策で景気を浮揚させたが、今度は不動産バブルや製造業の生産能力の過剰などを招き、過度な投資依存の弊害が明らかになった。

農村の都市化進める 最優先課題は持続可能な安定成長への移行だ。15~16日の会議では「内需拡大が戦略の基点」として、消費を中心とする内需主導型経済への転換に力点を置いた。まずは発展の遅れた農村の都市化を進める。都市と農村で3倍の開きがある所得格差を縮め、全体の個人消費の底上げにつなげる狙いだ。

都市化の推進は、交通網整備など新たな需要の喚起にも期待できる。会議は「質のよい投資は成長のカギだ」とも指摘した。

10年間で経済規模と所得を倍増する国家目標の実現には年平均7%の成長が必要。今回の会議では従来の「政策の微調整・事前調整」という方針への言及はなかったが、習体制でも当面は投資で景気を下支えし、7%超の成長維持をめざすとみられる。

具体策は不透明 さらに会議では「政治的な勇気と知恵を絞り、改革をさらに進める」と強調。昨年の会議に続いて「穏中求進(安定の中で前進をめざす)」路線を維持し、バブル抑制のための不動産市場の引き締め策も堅持した。

習総書記は就任後初めての視察先として改革開放路線の最前線である広東省深センを訪れるなど、改革姿勢を強くにじませている。ただ内需主導型経済への転換は胡錦濤前指導部も繰り返しながら、実現できなかった。今回の会議での決議事項も改革への決意表明の色彩が濃く、具体策は依然として不透明だ。

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