中国の新規マネー、13年は298兆円で最高 「影の銀行」広がる

2014/1/16付
保存
共有
印刷
その他

【北京=大越匡洋】中国でマネーの膨張が続いている。中国人民銀行(中央銀行)が15日発表した2013年の統計によると、企業の債券発行などを含めた広義の新規融資の規模を示す「社会融資総量」は前年比1割増の17兆2900億元(約298兆円)と、過去最高になった。企業間のまた貸しなどの増加が目立ち、銀行を介さない中国の「影の銀行」の広がりが改めて鮮明になった。

同総量は一定期間に企業や個人など社会全体に供給されたマネーの規模を示す中国独自の指標。銀行融資に加え、債券発行、銀行以外の貸し出しなどを含む。

13年の同総量のうち、銀行による人民元建て融資の比率は51.4%と、前年に比べ0.6ポイント低下した。その分、銀行を介さない資金のやり取りが拡大。特に「影の銀行」の代表格といえる企業間のまた貸し(委託融資)が前年に比べ倍増し、2兆5500億元まで膨らんだ。信託会社を通じた融資は4割増となり、両者の全体に占める比率は前年の16%から25%に上昇した。

中国政府は08年のリーマン・ショック後に4兆元の大規模景気対策を実施。投資資金があふれ、08年に約7兆元だった社会融資総量は09、10年にいずれも2倍の約14兆元に膨らんだ。個人マネーも高利回りの理財商品を通じて信託会社などに流れ込み、「影の銀行」の拡大に拍車をかけた。

13年の中国経済の成長率が12年とほぼ同じとみられるなか、実体経済とかけ離れたマネーの膨張は、不良債権の増加などを通じて景気の波乱要因になる恐れがある。

保存
共有
印刷
その他

関連キーワード

電子版トップ



[PR]