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モロッコ、王権縮小 国民投票で改憲を承認

周辺国に影響も

【ドバイ=太田順尚】モロッコのシェルカウィ内相は1日夜、同日行われた国民投票の暫定開票結果を発表し、国王の権限を縮小する憲法改正案が98.5%の圧倒的多数で承認されたと述べた。新憲法は、国王の権限の一部を首相や議会に移譲するなどの内容。同国にとどまらず、ヨルダンなど他の中東の立憲君主制国家に影響を与える可能性もある。

モロッコは立憲君主制だが、モハメド6世国王が軍を統括し、首相を任意に選べるなど強い権限を持っている。だが「アラブの春」と呼ばれる民主化要求が中東各地に広がり、モロッコでも小規模な権利拡大要求デモが起きたのを受け、国王は6月、憲法改正の国民投票実施を表明した。

新憲法は、首相を下院の最大政党から任命するようにしたほか、国王のみ可能だった閣僚の任免や下院の解散の権限を首相にも与える一方で、宗教の最高権威や軍の最高指導者としての国王の地位はそのままとした。議会民主制を求める若者らのグループは投票の棄権を呼びかけていたが、投票率は約73%に上っており、君主制自体は信任されたとの見方が強い。

中東の君主制国家は絶対君主制のサウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)と、立憲君主制のモロッコやヨルダン、バーレーンに大別できる。サウジやUAEが君主の強大な権限と潤沢なオイルマネーで国内安定を保っている一方で、非産油国が多い立憲君主制国家には民主化要求の余波が及んでおり、今後、段階的な国民の権利拡大を迫られる可能性がある。

2、3月に反政府デモが起きたバーレーンでは2日、イスラム教スンニ派のハマド国王側と、シーア派最大野党など反体制派の間で国民対話が始まり、反体制派は首相や閣僚を議会選出とすることなどを柱とした民主化を要求するとみられる。

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