2019年9月18日(水)

世界の株式市場、時価総額630兆円減 1カ月で14%、欧州不安が引き金

2010/5/24付
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欧州諸国の財政問題の広がりを受け、世界の株式市場の時価総額が大幅に減っている。リーマン・ショック以降のピークである4月中旬からの約1カ月で約14%減少し、7兆ドル(約630兆円)が目減りした。株式相場は昨年春から景気回復期待で上昇基調にあったが、欧州で信用収縮が始まり、投資家はリスク資産の圧縮を加速。追加的な財政出動は難しいとの懸念も強まっている。

世界の主要取引所が加盟する国際取引所連盟(WFE)の月次の集計データをもとに、代表的な株価指数であるMSCI世界株価指数を用いて、直近の株式時価総額を推計した。それによると、21日時点では43兆ドル強と、4月末時点(約49兆ドル)から大きく減った。

2008年秋のリーマン・ショックを受け、世界の株式時価総額は09年2月に28兆ドル台まで落ち込んだ。その後、今年4月中旬には約1年9カ月ぶりに50兆ドル台を回復した。国際通貨基金(IMF)が4月に今年の世界経済の成長率予想を4.2%に上方修正し景気回復期待が高まったため。

日経平均株価は21日に3カ月半ぶりに1万円を下回り、東証1部の時価総額は300兆円割れ寸前まで縮小した。4月の直近ピークと比べると40兆円近く目減りし、年初からの増加分が帳消しになった。マネーが米ドルやユーロを避けて消去法的に円に流入した結果、円高が進み先進国の中で日本株の下落が目立つ。

21日には米ダウ工業株30種平均も一時1万ドルを割り込んだ。一方、ユーロ安の恩恵で輸出競争力が高まるとの見方から、ドイツなど欧州先進国の株価指数の下落率は小幅にとどまっている。

欧米の金融規制強化の動きも、投資家が株式や国際商品などリスク資産を圧縮し、相対的に安全性が高いとされる米<国債に資金を移す一因だ。ニューヨーク原油先物相場は一時1バレル70ドル割れとなり、8カ月ぶりの安値を付けた。世界資源大手の株価は軒並み軟調で英豪リオ・ティントの株価は4月初旬の高値から3割下落。日本でも三菱商事などの商社株が年初来安値圏にある。一方、米10年国債利回りは約半年ぶりの水準まで低下した。

主要国は今後、「財政健全化を優先せざるを得なくなり、中長期の経済成長が抑制されかねないとの懸念も株安の一因」(MU投資顧問の森川央シニアストラテジスト)。各国が財政再建にどう道筋をつけるのか、投資家は注目している。

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