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自民、政策決定を再構築

与党連絡会議を復活、官邸とのバランス焦点

安倍政権での政策決定の流れの大枠が27日に固まった。自民党は政務調査会を経て総務会で方針を決定し、公明党とは政府・与党連絡会議などで最終調整する仕組みを復活させる。民主党政権が意思決定の過程があいまいで混乱を助長した点も意識しているが、「安倍カラー」を前面に出した機動的な政権運営を目指す首相官邸側との力のバランスが焦点となる。

「税制改正大綱の決定は1月20日すぎになる」。自民党税制調査会の野田毅会長は27日、党本部で開いた非公式幹部会(インナー)の後、記者団に明言した。税調はナンバー2にあたる小委員長に額賀福志郎元財務相を充てる人事を内定。高村正彦副総裁をメンバーに加えることも決めた。

来月7日に税調総会を開き、大綱のとりまとめ作業を加速させる。民主党政権では閣僚などで構成する政府税調が中心的役割を果たしたが、安倍政権は歴代の自民政権と同じく党が主導する。党税調幹部は「今回の税制改正では政府税調の会合は開かない」と明言。党が決めた大綱を閣議決定する流れだ。

自民党の意思決定は、下からの積み上げを軸に方針を一本化するのが特徴だ。政務調査会には分野ごとに部会が置かれ、政府が提出する予算や法案を閣議決定前に審議する。党税調も組織上は政調会の機関の一つだ。

政調で決めた案件は総務会に上げ、全会一致で了承を取り付けるのが慣例。総務会で了承されれば党方針に沿った投票行動を所属議員に義務付ける「党議拘束」がかかる。

連立を組む公明党とは様々なレベルで調整する。自公両党は27日の幹事長らの協議で(1)政府・与党連絡会議(2)政府・与党協議会(3)与党政策責任者会議(4)与党国会対策会議――を再び設置する方針を確認した。

民主、公明両党との3党合意に関わる項目が含まれる来年度税制改正は、年明けから自民党の議論と並行して民主、公明両党の税調との折衝が始まる見通しだ。

「わが党の政策は全て政調、総務会で了承されないと正式な政策とはならない。総務会で決めた政策には党議拘束がかかる」。高市早苗政調会長は26日、100人超の新人議員に党伝統の政策決定を細かく説明。造反が出ないようクギを刺した。28日の総務会では新たな部会長人事も決める。

ただ新政権は環太平洋経済連携協定(TPP)の交渉参加や原子力発電所の新増設など、調整が難しい課題が山積している。公明党は27日、消費税を8%に上げる14年4月の段階から、低所得層向けに生活必需品の税率を下げる軽減税率を導入するよう自民党に求めると確認した。

自民党、自公両党、政府・与党と続く政策決定の流れが新政権でどう機能するかは、最終的には安倍晋三首相の指導力に負う部分が多い。

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