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初動遅れ、政権に痛撃 与党からも農相責任論

衆院本会議で答弁する赤松農相 (20日午後)

宮崎県で広がる家畜伝染病の口蹄疫(こうていえき)対策に出遅れたことが、政府・与党に重くのしかかってきた。終盤国会で政治とカネや米軍普天間基地移設の問題で攻勢を強めている野党側に新たな攻撃材料を与えただけでなく、参院選への悪影響を懸念する与党内からは赤松広隆農相の責任論も浮上した。満身創痍(そうい)の鳩山政権に「口蹄疫」のダメージが広がりつつある。

「現場は筆舌に尽くしがたい修羅場だ。政府、特に赤松農相は一体何をしていたのか!」。20日の衆院本会議。衆院宮崎2区選出の自民党の江藤拓氏は絶叫調で農相の責任問題を追及した。

農相が現地宮崎を初めて訪れたのは国が感染の疑いを確認してから3週間後の5月10日。江藤氏は「現場から遠く離れた宮崎市までしか足を運ばなかった」と批判。農相の大型連休中の海外出張もやり玉にあげ「外遊に行くべきではなかった。途中帰国を考えるべきだった」と指弾した。

続く衆院決算行政監視委員会第3分科会では自民党の阿部俊子氏が「初動態勢に不備があったことを認めてお辞めになる、対策が終わったらお辞めになる覚悟で取り組むか」と辞任を迫った。

農相は答弁で「閣僚として与えられた職務の中で考えられるすべてのことをきちんとやりきってきた」「誠心誠意、農相としての職務を全うしていこうと思っている」などと反論したが、論戦の劣勢は否めなかった。

自民党は週明けにも農相の不信任決議案を提出する方向で調整。否決されても参院で問責決議案を出し、農相の責任を徹底追及する構えだ。

与党も動揺している。

「農水省の初動対応に不十分さがあったということになれば、そういう点での責任は取らなければならない」。宮崎県の隣、大分2区選出の社民党の重野安正幹事長は20日の記者会見で、口蹄疫の大規模な広がりは初動対応の遅れが原因との見方を示したうえで、農相の責任論に言及した。

農相にも言い分はある。たとえば大型連休中の海外出張時にゴルフをしていたとの一部報道は全面否定。20日、記者団に「あり得るわけがない」と強調した。野党の追及と与党の動揺が、誤解も重なって農相を追い詰める構図だ。

首相は20日配信した鳩山内閣メールマガジンで「感染が拡大してしまった、この事実は大変重く受け止めている。感染をこれ以上広げないとの決意を新たにしている」と記した。

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