2017年12月11日(月)

中国に懸念、機動性強化 新防衛大綱を決定
南西諸島に重点配備 「動的防衛力」に転換

2010/12/17付
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 政府は17日午前の安全保障会議と閣議で、新たな防衛計画の大綱(防衛大綱)と中期防衛力整備計画(中期防、2011~15年度)を決定した。新大綱は軍備増強を続け、海洋進出を強める中国を「地域・国際社会の懸念事項」と位置付け、自衛隊配備が手薄な南西諸島や島しょ部の防衛強化を打ち出した。そのうえでテロや北朝鮮への対応も含め、多様な事態に機動的に対処する「動的防衛力」の構築を掲げた。

 前大綱までは、日本への着上陸侵攻を想定して自衛隊の部隊を配置する「基盤的防衛力」構想を基本に据えてきた。今回の改定では1976年以来、30年あまりにわたった路線を抜本的に転換し、抑止力重視から対処能力の強化へと冷戦期の発想を一新した。

 世界で頻発するテロやゲリラ活動なども念頭に、新大綱は「(有事の)兆候が現れてから各種事態が発生するまでの時間が短縮化される傾向にある」と指摘。危機への即応性や柔軟性を最重視した部隊展開の必要性を盛り込んだ。

 日米同盟の深化とともに、韓国やオーストラリア、インドとの防衛協力強化をうたった。北朝鮮の動向は「喫緊かつ重大な不安定要因」との警戒を示した。

 武器や関連技術の輸出を原則として禁ずる武器輸出三原則の見直しについては、新大綱への明記を見送った。ただ国際的な潮流である装備品の共同開発を紹介したうえで「大きな変化に対応するための方策を検討する」と記し、三原則緩和の必要性をにじませた。国連平和維持活動(PKO)参加5原則の見直しによる国際貢献の強化にも意欲を示した。

 陸上自衛隊の編成定数は、04年大綱の15万5千人から15万4千人への微減にとどめた。南西防衛強化のため潜水艦を16隻から22隻体制に増やし、イージス艦は6隻とも弾道ミサイル防衛の対応型とする。一方、中期防は前回(05~09年度)比で7500億円減の23兆4900億円とした。

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