成長市場は生活の中に 慈善やエコが価値生む 低温世代の経済学パート2(3)

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2012/3/27 7:00
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バブル崩壊後に就職した20~30代の低温世代はバブル期の若者が好んだ派手な生活よりも、質素で居心地の良さを重視する。ボランティアやエコロジーにこだわる彼らの生活スタイルの中から、新しい成長の芽が育ち始めている。

■途上国の貧困層に少額融資

毎週木曜の朝6時50分。慎泰俊さん(28)は眠い目をこすりながらパソコンの前に座る。「カンボジアの融資状況はどうなっていますか」

慎さんは金融機関で働く傍ら、特定非営利活動法人「リビング・イン・ピース(LIP)」を主宰する。手がけるのは「マイクロファイナンス」と呼ばれる貧困層向けの融資事業だ。

市民から集まったお金をカンボジアの貧困層に融資する。1人あたり数百ドル足らずで、商売や農業の元手に使ってもらう。「寄付ではなく融資だから、自立を促せる」。集まったお金は4000万円に達した。

金融機関もこの融資に目を付けた。水道や水路をつくるウオーターボンド、医療を支えるワクチン債。大和証券の山本聡さん(35)は「今は草の根でも、いずれ巨大金融市場に育つ可能性がある」と期待する。

低温世代はエコロジーにも敏感だ。「これ、使えますか」。潮風が吹く神奈川県の湘南・辻堂で毎月第3日曜に開く「辻波朝市」。若い夫婦が焼きたてのパンを売る男性に差し出したのは1枚のガラス片だ。「はい、30円割引ね」

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