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政府、北朝鮮ミサイル発射に備え 迎撃態勢検討

首相「許し難い挑発」

政府がミサイル発射の構えをみせる北朝鮮への警戒態勢を強めている。安倍晋三首相は国民の安全確保などに万全を期すよう米村敏朗内閣危機管理監に指示。これを受け、防衛省はミサイル防衛(MD)システムを活用して日本の領土・領海内で迎撃するための準備計画の検討に入る。国民への情報伝達体制も点検し、不測の事態への備えを早急に進める。

「相当レベルの高い挑発で、許し難い挑発といってもいい。しっかり対応するようにとの指示は出している」。首相は5日の衆院予算委員会で、険しい表情で北朝鮮への怒りをあらわにした。

衆院予算委で手を挙げる安倍首相(5日)

北朝鮮は今月に入って挑発行為をエスカレートさせている。2日に核施設の再稼働を宣言。韓国政府は4日、北朝鮮がミサイルを日本海側に移動させたと公表した。日本政府筋は「北朝鮮の動きは一線を越えている。これからどんな行動に出るか予測できない」と警戒感を示した。

危機管理体制を確認

首相は4日夕、米村危機管理監に(1)情報収集・分析の徹底(2)国民への的確な情報提供(3)国民の安全確保に万全を期す――ことを指示。同日夜には外務、防衛、警察など関係省庁の局長級を集め、危機管理体制を確認した。菅義偉官房長官は5日の記者会見で「こうした行為が自らの利益とならないことを理解させ、いかなる挑発行為もしないよう強く求める」と北朝鮮をけん制した。

防衛体制の柱となるのは、ミサイルやその落下部品を日本の領土・領海内で迎撃するMDシステムの活用だ。北朝鮮は昨年12月のミサイル発射時には、発射基地や軌道などを事前に予告した。防衛省はこの情報を踏まえ、首都圏への地対空誘導弾パトリオットミサイル(PAC3)の配備や、海上配備型迎撃ミサイル(SM3)を搭載したイージス艦の沖縄近海への派遣を進めた。

今回は今のところ事前予告がなく、状況が異なるため「何を根拠に命令を出すか判断が難しい」(防衛省幹部)という。防衛省は北朝鮮の動向をにらみつつ、迎撃できる態勢を取るため、自衛隊への破壊措置準備命令の発出も視野に対策づくりに着手する見通しだ。

情報伝達も点検

自衛隊のレーダーや米軍の早期警戒衛星からの情報(SEW)を活用した住民への情報提供のあり方も点検する。ミサイル発射時に人工衛星を用いて住民に警報を直接伝える全国瞬時警報システム(Jアラート)のチェックが課題だ。

総務省は昨年9月、Jアラートが正常に作動するか確認する全国一斉の訓練を実施した。284市区町村で機器の不具合などが発生したのを受け、4回にわたる再訓練で段階的に不具合を解消してきた。しかし、昨年12月のミサイル発射時には3自治体で住民に情報が行き渡らないミスが起きたため、再点検も急ぐ。

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