2019年1月19日(土)

民主「ポスト菅」 消費増税の争点化避ける
野田氏ら、代表選にらみリスクとらず

2011/7/2付
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菅直人首相の後継を選ぶ民主党代表選の「有力候補」の間で、消費税増税の論議を積極的に取り上げることを避けようという動きが早くも出てきた。小沢一郎元代表や鳩山由紀夫前首相のグループなどが増税反対の旗を掲げて主導権確保を狙っていることをにらんでいるが、同党の改革姿勢に疑問の声が出る可能性がある。

「政府・与党でまとめたので、あれが駄目、どれが駄目という話ではない」

野田佳彦財務相は消費税を「2010年代半ばまでに段階的に10%まで引き上げる」などとした社会保障と税の一体改革案が報告された1日の閣議後の記者会見で、消費税増税の方向性は出ていると強調した。あえて議論をしなくても、改革案は「ポスト菅」に引き継がれるとの考えを表明したものだ。

玄葉光一郎国家戦略相も「誰が首相になっても乗り越えなければいけない課題だ。代表選の大きな争点にはならないと思う」と強調した。「ポスト菅」に名前が挙がる両氏からは、党を二分しかねない消費増税の論議を代表選で取り上げたくないという意向がうかがえる。

実際、同党の「社会保障と税の抜本改革調査会」は消費増税への反対の大合唱だった。1日の調査会の会合でも「街頭演説をすると『民主党は消費税を上げるのか』という反応だ」など、なお世論への配慮を求める意見が相次いだ。

「ポスト菅」レースの行方はなお不透明。野田氏は「増税派」のレッテルを張られることを警戒しており、側近も「あえて増税を掲げて代表選を戦う必要はない」と進言している。

現執行部に距離を置く勢力は増税反対を掲げ、支持を広げる作戦を描く。筒井信隆農林水産副大臣らが6月30日に開いた鹿野道彦農相の擁立を目指すグループ横断の勉強会には約20人が参加。「弱者を切り捨てるがごとき増税先行の復興財源確保は許されない」との設立趣意書をまとめた。

鳩山氏は30日、側近の松野頼久、川内博史両氏らと会談し「代表選では増税を主要な争点にする必要がある」との認識で一致。元代表もグループ議員との会合で「大震災の時に増税をすれば日本経済が死んでしまう」などと繰り返し増税への反対意見を口にしている。

「ポスト菅」を選ぶ代表選で、問題の先送りが露骨になれば、厳しい批判を浴びるのは間違いない。枝野幸男官房長官は1日の記者会見で「菅内閣としての案ではなく、内閣と民主党、国民新党の案だ」と、次期首相が協議を進める考えを示唆。仙谷由人官房副長官も与野党協議の担い手が「新しい体制になるのは間違いない」と指摘した。

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