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就活解禁、説明会に列 採用改善傾向でも学生危機感

2014年春卒業予定の大学生らに対する企業の採用活動が1日、解禁され、早速開かれた企業説明会に多くの学生が集まった。厳しい状況が続いてきた就職環境に改善の兆しも見えるが、先輩の苦戦を見てきた学生の危機感は強い。各大学は、有名企業を志望しがちな学生に対し中小企業などにも広く目を向けるよう指導を強めている。

合同企業説明会に臨む学生(1日午前、東京都江東区の東京ビッグサイト)

大手企業などが参加する合同説明会は1日に各地で始まり、東京都江東区の東京ビッグサイトで開かれた説明会には約240社が参加。朝早くから多くの学生が長い列をつくった。

参加した不動産仲介の三井不動産リアルティは、14年春卒の採用について「業態拡大や物件の仲介件数増加などを踏まえ、昨年以上に積極的に採用したい」と説明。「顧客の立場に立って動ける人材が欲しい」としていた。13年春卒で約900人の大学生を採用する三菱電機は「グローバル展開などを加速するためにも主体性のある学生を安定的に採りたい」とし、前年並みの採用を見込んでいるという。

千葉県習志野市の日本大学3年、下岡健人さん(20)は「先輩からかなり混むと聞いたので」と朝5時半に会場入り。9月ごろから学内のセミナーでエントリーシートの書き方を学ぶなど、準備を進めてきた。東京都大田区の東洋大学3年の尾崎達規さん(21)は午前0時の「解禁」からパソコンにかじりつき、食品メーカーや商社など約30社にエントリー。学生があふれる会場を見回し、「負けていられないという気持ちになった」と顔を引き締めていた。

文部科学省と厚生労働省の調査で、13年春卒業予定の大学生の10月1日時点の就職内定率は63.1%となり、前年同期より3.2ポイント上昇。企業の採用意欲は改善傾向にある。人事コンサルタントの海老原嗣生さんは「新卒採用を減らすと、会社の体力が落ちると感じる大企業が増えてきた」と指摘する。法政大は1日午前から大手企業24社を集めた説明会を開催。キャリアセンターの担当者も「今年は大学内での説明会を希望する企業が多い。採用に積極的になってきた表れではないか」と期待する。

企業側も採用手法に知恵を絞っており、ヤフーはホームページに社員約100人を顔写真付きで紹介し、より学生が親しみを感じやすい厚みのある情報発信に注力する。

主要企業が加盟する経団連の倫理憲章見直しに伴い、昨年から企業の採用活動の解禁は従来より2カ月遅くなったが、凸版印刷の担当者は「途中で中だるみせずに、学生と企業の双方が集中して取り組める」と前向きに評価する。

中央大キャリアセンターの担当者は「昨年は企業・業界研究が不十分な学生も目に付いた」とし、10月以降、学生向けの就活講座などで視野を広げるよう指導してきたという。

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