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「1000円高速」廃止 不満と歓迎

週末ドライバー「料金ころころ」

運送業者、渋滞緩和に期待

乗用車などで込み合う東名高速道路 (9日午前、神奈川県海老名市)

休日の「1000円高速」は廃止へ――。6月から導入される高速道路の新料金制度が9日、発表された。観光地などへ遠出する"週末ドライバー"にとってはおおむね値上げ、平日に長距離を走る運送業者にとっては逆にコストダウン。「無料化ではなかったのか」と不満が漏れる一方で、「不景気のなか、ありがたい」と歓迎の声も上がった。

「無料化は…」

埼玉県久喜市の男性会社員(51)は「無料化と言っていたのに値段がころころ変わるのは……」と顔をしかめる。昨秋、「1000円高速」を利用して東北地方を旅行し、また遠出を考えていたところ。「方針がぶれると、いつ得なのかが分からず、かえって利用しづらい」と不満を漏らした。

東京都墨田区に住む会社員の男性(45)も「高速無料化の公約にも期待して民主党に投票したのに、すぐほごにされると不信感が残る」と話す。

一方、神戸市の会社員の男性(43)は「祭りが好きなので日本海側や淡路島に行くことが多いが、以前はいつも1万円は覚悟していた。2千円でもまだ安い」。

「休日の渋滞が緩和されるのでは」と期待するのは、豊島区の男性会社員(35)。「平日も安くなれば利用が分散されるはず。2千円でも十分安いので利用してみようかな」と笑顔を見せた。

仕事スムーズに

埼玉県川口市の運送会社社員の男性(56)は「長距離を走るので、見直しになれば料金は下がりそう。経費が浮いた分が給料に回ればうれしい」と期待。1000円高速で土日は道路が込んで時間通りに着かないこともあった。「道路がすくようになれば仕事もスムーズにこなせるようになる」と歓迎していた。

静岡県三島市の運送会社「アオイトランスポート」では関西や関東各地への配送を請け負っており、毎回数万円の高速代が大きな負担。鈴木常雄経理部長は「平日も値下げされるのは大変ありがたい。気軽に高速を利用できれば、ドライバーの負担も減らせる」と話している。

平日にも観光を

世界遺産の合掌造りの集落が連なる白川郷(岐阜県白川村)では、高速1000円が導入された昨年、観光客が休日に集中。「週末は村の駐車場を車が埋め尽くし、宿泊施設は常に満室状態で予約を断らざるを得なかった」(白川郷観光協会)

一方で平日に多かった高齢者層も休日に流れ、平日の観光客数は減少。結局、2009年の年間観光客数も一昨年の約186万人から約173万人に減った。「平日も上限2千円になれば客が分散し、実質的に観光客数が増える可能性がある」(同)と期待する。

高速料金の値引き以降、利用者減に悩まされるJR各社。あるJR関係者は「新しい料金体系でも、鉄道に利用者が戻るとは考えにくい」と表情を曇らせる。休日の乗客増は見込んでいるが、平日に在来線を使って観光していた人が、高速道路に切り替える懸念があり、影響は相殺されるとみる。「環境面や、ほかの公共交通機関との平等性からいっても問題が多いことを改めて訴えたい」としている。

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