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柏崎、東電が追加安全策 新潟知事と再会談

排気装置を増強 社長提示

東京電力の広瀬直己社長は25日、新潟県庁を訪れ、柏崎刈羽原子力発電所6、7号機の再稼働に向けた安全審査の申請を巡り泉田裕彦知事と再び会談した。事故時に放射性物質の放出を抑えるフィルター付きベント(排気)装置を増強する安全対策を新たに提示。申請の前提となる装置の設置で事前了解を求める文書を手渡した。知事は検討する姿勢を示した。

両者の会談は7月5日以来、約2カ月半ぶり。前回は泉田知事が地元への説明がないまま安全審査の申請方針を発表した広瀬社長を厳しく批判。会談は物別れに終わり、排気装置の事前了解を求める文書を受け取っていなかった。

冒頭、広瀬社長は「(県との)安全協定は信頼関係の大前提。しっかり順守する」と述べ、事前の了解がないなら申請をしない方針を強調した。その上で基礎工事を始めた屋外の排気装置とは別に、原子炉の建屋に隣接して地下に排気装置を追加する対策を説明。設計の見直しを求めていた泉田知事は「分かりました」と答えた。

泉田知事が安全に対する考え方や過酷事故時の避難態勢などを質問すると、広瀬社長は「新規制基準をクリアすればいいとは思っていない」と応じ、設備の運用や地元住民への連絡手法を改善する考えも示した。

広瀬社長は原発の安全審査について、原子力規制委員会への早期申請に意欲を改めて表明。対策の不備を指摘されれば、迅速に修正する意向を示して理解を求めた。

東電が安全審査をいつ申請するかもポイントになった。「最後確認。急ぎますか」と聞く知事に対し、社長は「(規制委の)専門知識を持った方にまずはチェックしてもらう必要がある」と早期の申請を否定しなかった。「預からせてもらう」。会談の最後、泉田知事は事前了解を求める文書を受け取った。記者団には「これから検討する」と述べた。

県関係者は「知事が結論を出す日はそう遠くないのではないか」と語った。広瀬社長も記者団に「知事の懸念には対応できると考えている」と、再稼働に向けた事態の進展に期待を示した。

今後は知事がいつ了解するかが焦点となる。東電は「県が事前了解するまで申請しない」と表明したからだ。

東電は切羽詰まっている。10月末に金融機関から800億円弱の借り換え、12月に計3000億円の新規融資を控える。一部の金融機関は「再稼働を申請できなければ値上げを約束してほしい」と突き上げる。広瀬社長は再値上げに慎重で、金融機関を納得させるには再稼働を申請するしか手は残されていない。

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