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薄型TV出荷、11年21%減 今年は半減見通し

地デジ移行やエコポイント「需要先食い」の反動

電機大手の主力事業である「テレビ」市場が失速している。電子情報技術産業協会(JEITA)が24日まとめた2011年の薄型テレビの出荷台数は前年比21%減の1982万台で調査を始めた01年以降、初のマイナス成長だった。家電エコポイント制度の終了や地上デジタル放送への完全移行にともない、国内市場が一気に収縮した。米調査会社は12年には市場規模がさらに半減すると予測しており、テレビ各社は戦略の見直しを迫られている。

金額ベースでは薄型テレビを含む「映像機器」の出荷額が10年比31%減の2兆823億円。ステレオなどの音声機器、カーナビゲーションシステムなども加えた民生用電子機器全体の国内出荷額は同27%減の2兆8173億円で01年以降、10年ぶりに減少に転じた。全出荷額の7割を占める映像機器の低迷が響いた。

国内テレビ市場縮小の要因は、昨年3月のエコポイント制度終了と同7月の地デジ放送への完全移行(東北3県を除く)だ。10年のテレビ出荷台数は、エコポイントと地デジの「2大特需」を追い風に買い替えが急速に進み、2519万台と過去最高を大幅に更新していた。

一方、地デジ移行終了後の11年8月以降は一転して5カ月連続の前年割れが続き、同10月と同11月は前年同月比で7割以上の大幅減に落ち込んだ。

12年以降も国内テレビ市場の縮小は続く見通しだ。一般消費者のテレビ買い替え期間は「6~7年程度」(テレビ大手)とされ、当面は需要先食いの反動が続く。米ディスプレイサーチによると12年の国内テレビ出荷台数は11年比48%減の1000万台に落ち込み、13年は900万台と予測している。

地デジ移行後、薄型テレビの販売は低迷(都内の量販店)

大手各社の薄型テレビ事業はリーマン・ショック後、急激な価格下落で軒並み赤字に転落。その後も出荷台数は伸び続けたが価格下落が上回り、赤字が続いた。国内出荷台数が減少に転じたことで、各社は海外生産委託を増やすなど抜本的な戦略転換を迫られている。

海外では新興国を中心に薄型テレビの市場が拡大し、12年の世界出荷台数は11年比7%増の2億3000万台(ディスプレイサーチ予測)に伸びる。しかし価格競争が厳しく在来の薄型テレビで日本勢が巻き返す余地は少ない。

このため各社は成長領域の開拓を急ぐ。東芝は停電が多い新興国の電力事情を考慮したバッテリー内蔵型の液晶テレビなどを投入。世界販売台数に占める新興国向けの割合を13年度に約5割に引き上げる計画だ。

約1110億円を投じて携帯端末大手の英ソニー・エリクソンを完全子会社化したソニーは、映像配信や音楽配信などインターネットサービスをスマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)やタブレット端末に加え、テレビでも使えるようにして付加価値を高める。

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