ドコモ、顧客流出続く 12年度転出超、最大の140万件
iPhone導入を検討

2013/4/6付
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携帯電話最大手のNTTドコモからの顧客流出が止まらない。通信会社を乗り換えられるMNP(番号持ち運び制度)で、2012年度のドコモの転出の超過数は前年度比75%増の140万件(12年度末の契約者数全体の約2%)と過去最大となった。人気の高い米アップルのスマートフォン(スマホ)「iPhone(アイフォーン)」を扱っていないことが響いており、ドコモはiPhone導入の検討を続けている。

ドコモの3月のMNPによる転出超過数は18万5100件。MNPの開始以来最大の流出となった12年11月の21万2100件と比べると少ないが、今年2月(9万3200件の転出超過)のほぼ倍となった。

新モデル機に加速

新規契約数から解約数を引いた純増減数では、3月は41万7400件の純増を確保した。最需要期ということもあり、2月の14万3400件に比べると拡大、2カ月連続の純増となった。

ドコモの転出超過の拡大は3年連続。KDDI(au)とソフトバンクモバイルが昨年9月に「iPhone5」を発売したのを受け、年度後半にドコモから乗り換える動きが加速した。

受け皿となったKDDIは初めて年間100万件を上回る転入超過となった。iPhoneに加え、高齢者向けやデザインを強調した独自機種を充実させた。昨年3月から始めた自社の光回線や提携ケーブルテレビとスマホのセット割引を新規顧客の4割が利用するなど「サービスの充実が乗り換えを後押しした」(KDDI)という。

ソフトバンクは41万件の転入超過。「プラチナバンド」と呼ぶ新しい周波数帯を使った携帯電話サービスを始めたことが奏功。基地局建設を前倒しで進めており、同社は「つながりやすさを訴える広告宣伝が効いた」と話している。

業績を下方修正

ドコモは新規契約の獲得で12年度の契約数全体では辛うじて前年度比約2%の伸びを確保したものの、5年ぶりに純増幅が前年度を下回った。値引きなどに充てる800億円程度の販促費用の上積みもあり、13年3月期の予想連結営業利益を下方修正した。

MNPによる顧客の転入転出が各社の契約者数の増減を示す契約純増数にも表れている。ソフトバンクの年間純増数は約353万件と3年連続で首位。3月の純増数は約66万件と単月で過去最高となり、15カ月連続で首位だった。

ドコモは他社への流出防止策として今後は扱う機種を人気のある端末に絞ったうえで、機能や品質向上に努める。同時にiPhoneの導入も検討しているが「あくまで条件次第」(加藤薫社長)としている。

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