スター企業生んだ米ITイベント 忍び寄る変節

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2014/3/20 7:00
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全米注目の新興企業が集まるイベント「SXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)インタラクティブ」が11日までテキサス州オースティン市で開催された。SXSWは新興企業の登竜門として知られる。ミニブログツイッター」や位置情報を利用した交流サイト(SNS)「フォースクエア」がここで注目されたことをきっかけに世界的サービスへと成長していった。

今回も「第2のツイッター」を探そうとするベンチャーキャピタル(VC)やエンジェル投資家も多く足を運び、会場は盛り上がった。現地で、ネット業界の最新トレンドを探った。

■実名主義フェイスブックへの反動、色濃く

SXSWの会場で、大規模な販促活動を展開した米サンドイッチチェーン「サブウェイ」。大手企業の参入は、イベント参加費や近隣のホテル料の高騰につながっている

SXSWの会場で、大規模な販促活動を展開した米サンドイッチチェーン「サブウェイ」。大手企業の参入は、イベント参加費や近隣のホテル料の高騰につながっている

「今年のSXSWでもっとも話題のネットサービスは、間違いなく『シークレット』だ」。ネット広告企業レーザーフィッシュ(後に米マイクロソフトが買収)の共同創業者で、シリアル・アントレプレナー(連続起業家)として有名なジェフ・ダチス氏はこう語る。

シークレットはスマートフォン(スマホ)向けアプリで、本名を明かさずに登録した友人間でメッセージをやりとりできるサービスだ。投稿するメッセージに字数制限はないが、思いつきや格言のような短い文章が主流。「匿名版ツイッター」といった印象だ。ツイッターが世界に広く意見を発信することを目的に使われるのとは異なり、シークレットは書き込みを読むのが友人に限られる。

「匿名なので、人々はより本心を明かしやすくなる」と、共同創業者デビット・バイトウ氏はシークレットの魅力を語る。SNS世界最大手の「フェイスブック」は世代を越えて利用者を増やし、一度に多くの人とつながるツールとしては便利。

SXSW会場で最も噂になったアプリ「シークレット」。匿名で友人間でメッセージをやり取りするサービスで、本音が語りやすいのが人気の秘密

SXSW会場で最も噂になったアプリ「シークレット」。匿名で友人間でメッセージをやり取りするサービスで、本音が語りやすいのが人気の秘密

だが「親兄弟、職場の同僚など、誰が読むか分からないフェイスブックには気軽に意見を書き込めない」と感じている人は多い。反動としてシークレットのような匿名性を重視するサービスが台頭しているという訳だ。

参加者が自分の友人であることは確かだが、発言の主が誰かまでは分からない。ドキッとするような発言を目にすると、つい「誰の発言?」と勘繰りたくなる人間の心理をくすぐられる。「仮面舞踏会のようなドキドキ感がくせになる」(バイトウ氏)。

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