2018年7月21日(土)

狙うはインスタグラムの次 跳ぶか国産写真アプリ

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2014/3/17 7:00
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 産業革新機構などから総額8億円を2012年夏に調達したソフト開発のリプレックス(東京・渋谷、直野典彦社長)。豊富な資金を元手に開発した、世界を狙う新サービスがいよいよ本格稼働した。

Scene事業を統括するリプレックスの渡辺康治取締役。「LINEでも写真は共有できるが流れ去ってしまう。ストックできる写真交換サービスを消費者は待ち望んでいた」と語る

Scene事業を統括するリプレックスの渡辺康治取締役。「LINEでも写真は共有できるが流れ去ってしまう。ストックできる写真交換サービスを消費者は待ち望んでいた」と語る

 その名は「Scene(シーン)」。スマートフォン(スマホ)時代を見据えた写真交換サービスで、写真専用のSNS(交流サイト)で先行する米インスタグラムや米ピンタレストなどにはない“味付け”で勝負をかける。知り合い同士や趣向が似た者同士が大量の写真をしかも超高速に交換しあえる工夫がある。そのうえパソコンに撮りためた過去の写真も簡単に取り出せる。

 インスタグラムなどがオープンなSNS時代を象徴する写真サービスならば、Sceneは対話アプリのLINEやワッツアップなどクローズドな交流を重視する今どきの消費者の嗜好に合わせた次世代の写真サービスと言えよう。今後1年で英語圏も含め利用者500万人以上の獲得と、リプレックスは野心的な目標を掲げる。同様の発想のサービスはほかにほとんどないだけに、日本のベンチャーが先行し市場で覇権を握れるか期待がかかっている。

■1000枚の写真でも数分で交換OK

 「1000枚の写真を友達に送るのにかかる時間はわずか数分」。Scene事業を統括する渡辺康治取締役はこう胸を張る。家族や親友など身近な者同士が専用のスマホアプリを手に入れておき、一方で共有したい写真を選びひとまとめにしたアルバムを作成。メールや対話アプリなどで相手に知らせる。

写真は日付別にタイル状に並べられる。画面の右側に指を置くと現れるスライダーで高速スクロールも可能だ

写真は日付別にタイル状に並べられる。画面の右側に指を置くと現れるスライダーで高速スクロールも可能だ

 すると、通知を受け取ったもう一方でアルバムをダウンロードできる仕組みだ。「旅行に出かけた仲間」「同窓会に参加した全員」など通知は何人にでも送れる。同じアルバムをクラウド上にも保管しておくため、アプリを持たない人でもスマホやパソコンからブラウザー(閲覧ソフト)でアクセスできる。

 交流を深めやすくするための工夫が2つある。一つはアルバムを共有したメンバー同士なら誰でも写真を追加できること。みんなで力を合わせて旅の記録を作り上げて楽しむなどできる。もう一つはコメントの投稿だ。SNSに近い機能で、1枚の写真をネタに文字で会話して盛り上がれる。ただSNSと違ってアルバムが不特定多数の人々に公開されるわけではなく写真データは原則アプリ内に置かれるので、仲間内だけで安心して交流できる。

 うたい文句である高速性は、独自開発の画質を落とさずにデータを数十分の1に圧縮する技術に秘密がある。最新スマホはカメラの性能が向上し、写真1枚あたりのデータ量は数メガ(メガは100万)バイトと巨大。高速データ通信「LTE」でも荷が重く、数千枚交換するのは現実的ではない。

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