激安料金で殴り込み 電話ものむ対話アプリ経済圏

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2014/2/26 20:04
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LINE電話と楽天でんわなら複数の番号を運用する手間がかからない。安いのは魅力でも面倒はいやだ――。そう考える大多数の消費者は多く、格安通話を先導してきたIP電話会社はこれから厳しい戦いを強いられることになりそうだ。

■電話以外ものみ込み、そして壊す

安さが最大のメリット。利用者が増えれば、スマホOS(基本ソフト)の電話発信画面を開く回数が減る可能性がある。結果として携帯電話会社の収益減少と存在意義の低下をもたらしかねない

安さが最大のメリット。利用者が増えれば、スマホOS(基本ソフト)の電話発信画面を開く回数が減る可能性がある。結果として携帯電話会社の収益減少と存在意義の低下をもたらしかねない

対話アプリ経済圏の強みは、利用者が既にアプリをスマホに入れており、人によっては秒単位でメッセージ交換のために使っていることだ。スマホの画面を占有している時間が長い対話アプリの中で、手軽に安くおまけにいつも通りの感覚で電話をかけられるメリットは大きい。

20日に4億5000万人を抱える対話アプリ会社のワッツアップが、190億ドル(約1兆9000億円)でフェイスブックに買収されるニュースが世界を駆け巡った。企業価値の算定を踏まえると高すぎるとの意見も一部で上がった。ただ巨大な顧客基盤を生かして、通話サービスなど既存企業が持つ収益を取り込む余地が広がっているとすれば順当な評価額だったともいえる。スマホOS(基本ソフト)の電話発信画面を開く利用者の減少は、すなわち携帯電話会社の収益の減少を意味し、対話アプリがそれを奪うことになるからだ。

米アップルがスマホ「iPhone」を2007年に発表した際、スティーブ・ジョブズ氏は「電話機を再発明する」と宣言した。その結果生まれた新たなスマホ経済圏は、デジタルカメラなど既存の様々なハードウエア産業を取り込み壊しつつある。現在対話アプリが行おうとしてるのは、電話サービスを含む既存のサービス・ソフトのあり方を一新させる再発明だろう。対話アプリの経済圏がのみ込み壊す産業は電話だけで済まないことは間違いない。

(電子報道部 高田学也)

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