4K・脱グーグル…夢より「商品」、CESが様変わり
ジャーナリスト 石川 温

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2014/1/8 16:31
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 とにかく「確実に売れるもの」で勝負する――。米ラスベガスで開催している世界最大級の国際家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」に出展した各社の思惑をまとめるとこうなるだろう。今年のキーワードである「4K」「脱グーグル」「スマート家電」「ウエアラブル」のいずれについても、見た目の派手さよりも実際に「売る」ことを重視する戦略が目に付いた。

4Kでの撮影ができるビデオカメラ「FDR-AX100」を発表する米ソニーエレクトロニクスのマイク・ファスロ氏

4Kでの撮影ができるビデオカメラ「FDR-AX100」を発表する米ソニーエレクトロニクスのマイク・ファスロ氏

過去数年のCESは、3Dテレビのような市場性が未成熟の製品についても各社が競い合うように展示し、将来の「夢」を披露する場となることが多かった。だが今年は確実に市場に受け入れられる「商品」をアピールする場所に様変わりしつつある。その背景には、技術の進歩でようやく実現できるようになった製品が増えたことに加え、各社とも消費者に受け入れられない話題先行の製品を発表している余裕がなくなってきた点が挙げられるだろう。

■手ごろな「4K」へ

映像関連では各社とも相変わらず「4K」の訴求に余念がない。ただし、昨年までのような「画質のよさ」だけでなく、普及を狙って手ごろな価格を強調しているのが今年の特徴だ。

シャープは、すでに日本で発売している「アクオス・クアトロンプロ」の米国向け商品「アクオス・クアトロンプラス」をアピール。同製品では4Kよりも解像度で劣るフルHDパネルを採用しながら「4K相当」の画質を実現。従来の4Kテレビよりもコストを抑えることで価格競争力を持たせている。

ソニーは4Kでの撮影ができるビデオカメラ「FDR-AX100」を発表。片手で4K撮影ができるのが特徴だ。2000ドルという従来に比べて安価な価格を実現し「4K撮影ができるのに価格は2K(2000ドル)だ」(米ソニーエレクトロニクスのマイク・ファスロ氏)と語り会場の笑いを誘った。

サムスン電子は105型の5K湾曲テレビを発表

サムスン電子は105型の5K湾曲テレビを発表

4Kというとハイスペックで高価格帯な商品という印象が強いが、日本メーカーはできるだけ価格を抑えて何とか普及させようと苦労しているのがうかがえる。

一方、韓国メーカーはいずれも「曲面」で競っている。サムスン電子は、4Kを超える5Kの105型湾曲テレビを世界ではじめて発表。さらに、平面状態から湾曲状態に自在に変形する「折り曲げ可変」のテレビを発表し、会場からどよめきが起こっていた。

韓国LG電子も同様の105型で5Kの湾曲型液晶テレビを発表している。

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