2019年7月24日(水)

「O2O」で異種格闘技バトル 姿表す未来の買い物

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2013/12/26 7:00
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買い物のお供にスマートフォン(スマホ)を――。通信各社がショッピングセンターなどと組み、売り場で来店客にスマホやタブレット(多機能携帯端末)を使ってもらう取り組みを広げている。スマホにクーポンなどのお得情報を配信し、購入機会を増やすのが狙いだ。インターネットでの情報発信を店舗への集客につなげる手法は「O2O(オンライン・ツー・オフライン)」と呼ばれ、スマホやタブレットの普及で関連市場は急成長するとみられている。通信各社は新しい収益源に育てようと知恵を競い合っている。

■イオンが開店した巨大モールで全面採用

イオン幕張新都心店では来店客にタブレットを貸し出し、店頭にない在庫をその場で注文できるようにした

イオン幕張新都心店では来店客にタブレットを貸し出し、店頭にない在庫をその場で注文できるようにした

タブレット片手にショッピング。そんな姿が将来当たり前になるかもしれない。イオンリテールが20日に開店した総合スーパー(GMS)「イオン幕張新都心店」(千葉市)は、様々な通信サービスを活用した新しい買い物の実験場だ。店頭には40台のタブレットを用意し、店員が接客に使ったり顧客に無料で貸し出したりする。タブレットはイオンのネットショッピングと連動し、店頭にはない商品を探して注文できる。注文した商品は後から自宅で受け取ることが可能だ。顧客の希望に応じたお薦め商品をタブレット画面に表示する機能も盛り込んだ。当面ワインやベビーカーなど分野は限られるが、順次商品数は拡大していく。

タブレットや自分のスマホのカメラで商品などを撮影すると、クーポンや関連情報を入手できる仕組みも取り入れた。「撮って!インフォ」という専用アプリ(応用ソフト)をダウンロード。その上で例えば店内の自動販売機で飲み物を買うと、「クーポンを獲得!」と自販機にクーポンの絵柄が表示される。アプリを起動させたままカメラでこの絵柄を撮影し、店内にある読み取り機にスマホやタブレットを持ち込むと紙のクーポンが発券され新商品などと交換できる仕組みだ。食品の棚にあるポップを撮影するとお薦めレシピも入手できる。

店内にある自動販売機で飲み物を買うと「クーポン獲得!」という表示が出た。スマホで撮影するとクーポンを入手できる(イオン幕張新都心店)

店内にある自動販売機で飲み物を買うと「クーポン獲得!」という表示が出た。スマホで撮影するとクーポンを入手できる(イオン幕張新都心店)

通信インフラの整備はソフトバンクテレコムとヤフーが担った。アプリ開発などを請け負ったほか、店内でタブレットやスマホを円滑に使えるようにするため、公衆無線LANの「Wi-Fi(ワイファイ)」基地局もスーパー内に整備した。ソフトバンクテレコムやヤフーは、通信やネット関連サービスの導入に積極的なイオンと組んで実績を積み、他社へも広げていこうとしている。

イオンはこうしたO2Oの取り組みを、インターネットと実店舗を融合させる「オムニチャネル」という言葉で定義した。米アマゾン・ドット・コムや楽天などネット通販に対抗するため、今後全社的に広げていく戦略だ。スマホで撮影した商品を即日宅配するサービスなども計画中で、イオン幕張新都心店でノウハウを蓄積して他店舗へ広げていく。イオンリテールで営業企画本部長を務める森永和也執行役員は「アマゾンや楽天などと違い、実店舗を持つ強みを生かしたい」と話す。

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