2019年7月20日(土)

「O2O」で異種格闘技バトル 姿表す未来の買い物

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2013/12/26 7:00
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自販機の「クーポン獲得!」の画面を撮影したスマホを専用端末に持ち込むと、紙のクーポンが発行され売り場で使える(イオン幕張新都心店)

自販機の「クーポン獲得!」の画面を撮影したスマホを専用端末に持ち込むと、紙のクーポンが発行され売り場で使える(イオン幕張新都心店)

衝動買いに着目したのはNTTドコモ。今年2月に始めたO2Oサービス「ショッぷらっと」は、消費者が加盟店舗に入店したり指定の売り場に来たりするだけで1~50円相当のポイントを与えるしくみ。ドコモのスマートライフ推進部の斎藤剛ビジネス基盤推進室担当部長は「(特定の店の固定客ではない)浮動層を加盟店に呼び込み、衝動買いを引き起こしたい」と話す。

■「ヒカリエ」では入館と同時にポイント付与

東京・渋谷の商業施設「渋谷ヒカリエ」。スマホでショッぷらっとのアプリを起動して1階の入り口をくぐると、スマホ画面に「10star」と書かれた丸い値札を模したタグが現れる。starとはショッぷらっと上の仮想通貨の単位で、1starは1円に相当する。画面上のタグを指で押さえたまま下方向にスライドするとアプリのstar口座に10ポイントが加算される。たまったstarは商品券などに交換できる。

システムが利用者の入店を把握するしくみはこうだ。店は入り口など特定の場所に置いた装置から、人間の耳には聞こえない音を発する。スマホがマイクでその音を拾うと、その音の特徴から場所を特定。店が指定したstarをスマホに配信する。斎藤担当部長らは利用者の位置情報をつかむ技術として全地球測位システム(GPS)やWi-Fiなどの候補も検討したという。ただ装置を中心に半径10メートル程度の狭い範囲で利用者の位置を把握でき不正利用も防ぎやすいことから、音波を採用した。

ドコモは今年2月後半から東京都内でトライアルを行い、9月から全国での本サービスに移行した。これまでにそごう・西武、パルコや高島屋などが相次いで採用。加盟店は約900店、利用者は約50万人に達した。

NTTドコモもO2Oに積極的だ。入館するだけで仮想通貨を付与するなどのサービスを手がける。スマホが配信スポットで音を拾うとタグが表示される(東京・中央の商業施設「マロニエゲート」)

NTTドコモもO2Oに積極的だ。入館するだけで仮想通貨を付与するなどのサービスを手がける。スマホが配信スポットで音を拾うとタグが表示される(東京・中央の商業施設「マロニエゲート」)

「一円玉を積んで見せても誰も振り向かないが『ポイントをもらえるなら店に入ってみよう』という人は多い」と斎藤担当部長。こんな消費者心理を突き、店内に複数のstar配信スポットを設ける加盟店も多い。その1つ、西武渋谷店(東京・渋谷)は店内5カ所にスポットを設け、全部回るとボーナスポイントがもらえるようにした。ウオークラリー感覚で店内を回遊してもらい、途中で何か気に入ったモノを買ってもらう作戦だ。

25日までのクリスマスショッピング期間中には地域回遊型の来店促進策も展開した。渋谷地域にある加盟15店舗のうち5店舗を回るとボーナスポイントを与える。斎藤担当部長は「数百万円かけてチラシをまいても集客効果は見えにくい。ショッぷらっとで10starあげるだけなら、たとえ1万人が利用しても10万円ですむ。効率の良さは圧倒的だ」と優位性を強調する。

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