アップルが選ぶベスト国産アプリ 開発者の心意気

(1/4ページ)
2013/12/19 16:42
保存
共有
印刷
その他

国産のスマートフォン(スマホ)やタブレット(多機能携帯端末)向けアプリが着々と質を高め、新しいファンの心をつかんでいる。米アップル日本法人が例年選ぶ年間で最も優れたアプリは、今年は体感型ゲームや資産運用ソフトなどが受賞した。いずれも従来にない直感に訴える斬新な操作性に特徴がある。「ベスト」の称号を得た開発者たちの心意気を聞いた。

■家庭ゲーム機と遜色なし、セガの体感ダンス

タブレット向けゲーム部門の最優秀アプリはセガの子会社が開発した体感ゲーム「GO DANCE(ゴーダンス)」が選ばれた。事業を統括するセガネットワークスの岩城農執行役員(左)と開発の責任者である土屋薫リサーチャー(右)

タブレット向けゲーム部門の最優秀アプリはセガの子会社が開発した体感ゲーム「GO DANCE(ゴーダンス)」が選ばれた。事業を統括するセガネットワークスの岩城農執行役員(左)と開発の責任者である土屋薫リサーチャー(右)

「利用者が目にした瞬間、心が高ぶる感動を届けたかった。それが創業50年を超えるゲーム会社の努め」。セガのネット事業を担う専門子会社セガネットワークス。岩城農執行役員は「GO DANCE(ゴーダンス)」を開発した経緯をこう語る。本ソフトはアップルが表彰する「Best of 2013」のうち、タブレットiPad向けでゲーム部門の最優秀アプリに選ばれた。「ベスト」の称号が付くのはiPad向けとiPhone向けでそれぞれ全体部門とゲーム部門で1本ずつだけであり、アプリ開発者にとっては栄誉あるものだ。

ゲームの内容はiPadやiPhoneの画面上でアバター(分身)が踊り、それに合わせて利用者も踊ると採点される体感型。用意する楽曲は流行のダンス音楽を中心に20曲以上あり、ネットを通じて友人と点数を競うこともできる。

ゴーダンスの先進性は、高い精度で体の動きを読み取れる点にある。iPadなどに付いたカメラを使って、毎秒13回以上利用者のポーズをスキャンする。1回当たりで調べるのは体の9点の位置。つまりアバターと同じポーズをいかにタイミング良く続けているかを刻々とチェックされ、その結果が採点されるわけだ。

モーションキャプチャー技術で定評のあるイスラエルのエクストリームリアリティ社の協力を得て開発。iPadを机に置く高さや角度の違いも吸収し、どんなシーンでも高精度にスキャンできるようテストを繰り返して完成にこぎ着けた。「明るいビーチでも暗いクラブでも、なんら問題なく遊べる」(岩城執行役員)

4月以降だけで19本ものスマホ向けアプリを投入したセガ。大半はソーシャルゲームで売り上げも好調だ。ただゲーム会社だからこそできる新しい価値を提供しないままでいいのかとの思いが常にあった。「世界中の人々がこぞって手にするデバイスで老若男女問わず笑顔で遊べるゲームはなにか。考えた末にたどり着いたのがダンスゲームだった」(岩城執行役員)。

iPadのカメラが体の9点の位置をスキャン。これを毎秒13回以上と超高速に実行できるようにした点に特徴がある

iPadのカメラが体の9点の位置をスキャン。これを毎秒13回以上と超高速に実行できるようにした点に特徴がある

本アプリは「アンドロイド」には対応していない。カメラなどを酷使するため家庭用ゲーム機と同じようにユニバーサルに統一された機種でないと同等の楽しさを再現できないと考えたためだ。

実際に遊んでみる。スタートボタンを押し楽曲を選ぶと、カメラでとらえた自分の姿が映し出される。人型の枠に合うように立ち位置を移動すると、モーションキャプチャの精度を高める微調整が瞬時に完了。すぐにゲームが始まり後は踊るだけ。画面左に自分の踊る姿がミニアバターとして表示されるのだが、これが驚くほど正確かつリアルタイムに再現されている。踊っているだけでも楽しいし、結構良い運動になる。

  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 次へ
保存
共有
印刷
その他

関連キーワード

電子版トップ



[PR]