2019年8月26日(月)

貪欲なEC 動画やSNS、リアルとの壁次々壊す

(1/3ページ)
2013/12/5 7:00
保存
共有
印刷
その他

電子商取引(EC)が新しい進化の段階を迎えている。動画サイトやSNS(交流サイト)などとの融合が加速し、他業種との連携も進む。小売り大手のポイントを活用する動きも広がり、対立的に見られがちな「仮想的なネット販売」と「リアルな店舗販売」の垣根が本格的に崩れつつある。小売大手側も一歩進めてネットを活用しようと必死だ。ECはいよいよ第2の普及期を迎えようとしている。

■楽天は動画共有サイトとの融合目指す

ヴィキで共有された韓国の動画コンテンツ。ボランティアの手で、アラビア語の字幕がついている

ヴィキで共有された韓国の動画コンテンツ。ボランティアの手で、アラビア語の字幕がついている

ECと動画を組み合わせる戦略を積極的に推進しているのは楽天だ。8月末に米動画共有サイト「VIKI(ヴィキ)」を買収し、仮想商店街「楽天市場」と連携。ヴィキに広告を出すなどして視聴者を動画共有サイトからECサイトに送客することを狙っている。

第1弾としてインドネシアで運営する仮想商店街「楽天ブランジャ・オンライン(RBO)」に導入した。楽天のインドネシア法人が2日に始めた「スーパーセール」の広告をヴィキで配信。インドネシアにヴィキの視聴者は120万人以上おり、RBOの利用を訴える狙いだ。彼らが韓流ドラマなどインドネシアで人気の動画コンテンツ(情報の内容)を再生する際に15秒間の広告を流す。

RBOではヴィキ利用者の趣向を踏まえ、配信している人気の韓流ドラマなどに関連した限定グッズを用意した。ECサイトとヴィキの双方で、互いに利用促進を促す。

ヴィキの特徴は2つある。1つは著作権の手続きをクリアしたテレビなどのコンテンツを投稿してもらい広告収入をコンテンツ提供者との間で分配しあう、一般的な動画共有サイトとしての側面だ。もう一つが、全世界にいるヴィキ利用者の手を借りて動画に各国語の字幕をボランティアでつけられるSNS(交流サイト)としての側面である。2つの性格を併せ持つユニークなサイトだ。

人気コンテンツにはいち早く字幕が付く。利用者主導とはいえ、字幕の"品質"は高い。SNSのコミュニティーの中で経験やノウハウに応じて管理者が決められ、責任を持って編集される仕組みがある。ヴィキの共同創業者、ラズミッグ・ホバギミアン最高経営責任者(CEO)は「これまで英語以外のコンテンツは(その国の)ローカルなものだと思われてきた。しかし字幕がついた瞬間、それはグローバルなコンテンツに変わる」と言う。

日本のアニメなどのコンテンツはアジアだけでなく、欧米でも一部に熱狂的なファンがいる。今は日本で放映・発売された直後に、中国や東南アジアのサイトに違法アップロードされ、勝手に字幕も付けられてしまうことが多い。違法な投稿を監視して日本側から削除依頼はするものの、投稿が繰り返されるいたちごっこが続いている。

  • 1
  • 2
  • 3
  • 次へ
保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報

新しい日経電子版のお知らせ

より使いやすく、よりビジュアルに!日経電子版はデザインやページ構成を全面的に見直します。まず新たなトップページをご覧いただけます。

※もとの電子版にもすぐ戻れます。