2018年5月26日(土)

楽天、尾を引く「不当表示」 問われる最大手の覚悟

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2013/12/3 7:00
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 「日本一セール」の不当表示で世間を騒がせた楽天。三木谷浩史社長自ら会見でわび、メディアの報道もやんだ。そして30日から新たなセール「楽天大感謝祭」が始まった。だが、楽天が公表した不当表示は氷山の一角にすぎない。想像以上に根深く、広範囲に広がっていた。排除を誓った楽天はどこまで本気なのか。不当表示の実態、そして楽天の覚悟を検証した。

不当表示問題で会見する三木谷浩史社長(11月11日)

不当表示問題で会見する三木谷浩史社長(11月11日)

 通常価格などの「元値」をつり上げ、割引率を高く見せかける不当な二重価格が問題となった日本一セール(11月3~7日)から1カ月足らず。11月30日、国内最大のEC(電子商取引)モール「楽天市場」で100時間限定の大セール、大感謝祭が始まった。

 今回のセールで楽天は、前回の反省を踏まえ、セール対象品のすべてにおいて、元値を載せず販売価格のみを示す「ワンプライス」表示を必須とした。ただし、これは4日間にわたるセール対象の約40万点に限った話。1億5000万点以上もあるほかの商品は、従来通り店舗が二重価格表示を選択できる。

 そして、日本一セール時の不当表示問題も終わったわけではない。購入者のあいだでは、いまだに尾を引いている。

■日本一セールランキング1位の「みかん」に不当疑惑

 「77%OFFにつられて買ってはみたものの、おいしくなかった。残念でした(11月30日)」「半分以上みかんが割れていて、箱は果汁でぬれていました(同29日)」「2個腐りかけ&4個ほど傷がありましたし、甘くもなく残念な感じでした(同28日)」「今日届きました。本当にひどい商品です。どこが77%割引なんですか?(同27日)」……。

 日本一セールで人気を博したある商品のレビュー欄。今も、届いた商品を見て落胆した購入者の声が次々と投稿されている。

日本一セール開始直後にランキング1位に浮上したみかんの販売店舗は、その後、販売ページで「1位」を強調していた

日本一セール開始直後にランキング1位に浮上したみかんの販売店舗は、その後、販売ページで「1位」を強調していた

 この商品は日本一セールで販売された「みかん約5キロ」で、価格は「当店通常価格」の6800円から77%オフの1562円。セール期間中、楽天市場の売り上げランキングで1位を記録するなど売れに売れ、テレビなどメディアにも取り上げられた。あるスポーツ紙はこの店舗の声を「セール直後の1時間半だけで、約1000万円ぐらいの売り上げでした」と引用している。

 ところが日本一セール終了後も同商品は1680円で販売され続けたため、元値の妥当性について購入者から疑問の声が噴出。「通常価格1万2000円の抹茶シュークリーム」などが問題視されると、みかんの販売ページはひっそりと削除された。次いで11月14日、同店は「改装中」となり、現在も販売を停止している(12月2日時点)。

 この商品は楽天の審査を経た「公式」なセール品。不当な二重価格表示があったと楽天が公表した件数には含まれていない。その後のてん末は報道で話題になったこともない。日本一セールの象徴ともいえる商品に何があったのか。同店を運営する会社の所在地(東京・新宿区)へと赴いた。

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