2019年7月19日(金)

6割が「パスワード流用」 ネットの安全、利用者意識にも課題

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2013/10/30 20:06
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米情報セキュリティー大手シマンテックの日本法人(東京・港)は30日、個人や企業のパスワード管理がずさんだとする調査結果を公表した。会員制ウェブサイトなどを利用する際に必要なIDとパスワードについて、多くの消費者が同じものをあちこちで「使い回し」ている実態が浮き彫りになった。銀行など金融関連の複数サービスで同じIDとパスワードを使っていたのは全体の15%に及ぶ。悪意のある犯罪者による不正アクセスが続く中、消費者の意識を根本的に変えない限り今後も被害が増え続ける可能性が高いことが分かった。

■ログインが必要なウェブサイトは増える一方

人や企業のパスワード管理のずさんさについて説明するシマンテックSSL製品本部SSLプロダクトマーケティング部の安達徹也上席部長(30日、東京・港)

人や企業のパスワード管理のずさんさについて説明するシマンテックSSL製品本部SSLプロダクトマーケティング部の安達徹也上席部長(30日、東京・港)

シマンテックが調査したのは全国の18~59歳の男女300人。まず「パスワード漏洩の被害を受けた経験はあるか」との問いには、「自分自身や知人が被害を受けた経験がある」と答えた人が10%。「被害に遭いそうになった経験がある」と答えた人も19.3%いて、約3割がネット上の不正利用について危険を身近に感じている。

普段利用しているウェブやスマートフォン(スマホ)向けのアプリでログインする必要があるサイトの数についても尋ねた。答えは「1~4個」が26.3%、「5~9個」が29.3%、「10~19個」が23.7%だった。5割近くが複数のIDとパスワードを管理しなければならない羽目に陥っている。

1つのパスワードを使い回す理由は、覚えられないから。IDやパスワードを記憶できる個数について聞くと52.3%から「2~3組なら記憶可能」という答えが返ってきた。「1組なら記憶可能」(11.7%)と足しあわせると、約7割の人にとって覚えられる数は3組以下。とても10や20近いウェブサイトで個別のパスワードを使い分けることは現実的ではない。中には「1組でも記憶しておく自信がない」消費者も6%いた。

3割のユーザーが自分自身か知人が、パスワード漏洩の被害を受けたり、受けそうになったことがあるという(シマンテック提供)

3割のユーザーが自分自身か知人が、パスワード漏洩の被害を受けたり、受けそうになったことがあるという(シマンテック提供)

とはいうものの消費者は常に不正にパスワードを使われる危険性と隣り合わせにいる。8月にはサイバーエージェント「Ameba(アメーバ)」で不正にログインされる事件が起こり、被害は24万件以上のIDに及んだ。ほかにもグリーや楽天などでも同様の不正アクセスが発覚した。事件は増加の一途をたどっている。

なぜIDやパスワードが犯罪者にばれたかというと、大半が「パスワードリスト攻撃」を受けたためだと見られている。犯罪者はあるサイトで不正にIDとパスワードのリストを取得すると、これを使って連続自動入力プログラムなどでほかのサイトでもログインできないか試みる。複数サイトで同じIDとパスワードを使い回していると、簡単にさまざまなサイトにログインされ個人情報を短時間に一網打尽で取得されてしまいやすい。

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