2019年2月22日(金)

NTTが「光」挽回へ 速度10倍の新装置、来年度にも実用化

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2013/10/20付
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NTTが東西地域会社で展開している光ファイバー回線のインターネット接続サービス「フレッツ光」の巻き返しに向け、着々と準備を進めている。現行の光ファイバー網と比べ最大10倍の速さで通信できる新装置を2014年度にも実用化。柔軟に光ファイバー網を構築しやすくなる工夫も取り入れる。フレッツ光はスマートフォン(スマホ)向けLTEサービスの普及で契約数が伸び悩む。新装置によってNTTは運用コストを大幅に削減でき、毎秒10ギガ(ギガは10億)ビットもの超高速サービスを安価に提供可能になる。「フレッツ光の逆襲」がこれから始まりそうだ。

■10ギガサービスを安価に提供

NTTが披露した、「10G-EPON」方式の次世代光ファイバー網。1台の電話局側装置に10Gbpsを7回線、1Gbpsを120回線収容し、4Kの高精細映像を伝送できることを示した(18日、茨城県つくば市)

NTTが披露した、「10G-EPON」方式の次世代光ファイバー網。1台の電話局側装置に10Gbpsを7回線、1Gbpsを120回線収容し、4Kの高精細映像を伝送できることを示した(18日、茨城県つくば市)

同社が17~18日に茨城県つくば市で開催した技術展で「10G-EPON」と呼ぶ方式の次世代光ファイバー網の実演展示を行った。現行のフレッツ光で採用している「GE-PON」方式の後継となるものだ。PONとは複数の利用者で1本の光ファイバー回線を共有する技術の一つ。網の途中に分岐装置を設置することで複数の家庭や中小企業のオフィスに分岐できるようになる。網を効率的に構築するためのアイデアだ。

新型の10G-EPONが現行設備と違う点は3つある。(1)分岐できる上限を32から128に増やした(2)家庭やオフィスに提供できる最大通信速度を毎秒1ギガビットから10ギガビットへ引き上げた(3)個々の家庭やオフィスに割り当てる通信速度を自由に調節できる――というものだ。

まず(1)では1系統の光ファイバー網で4倍の利用者を収容可能になる。結果として局側に用意すべき設備を減らせ、運用コストを大幅に安くできるメリットがある。(2)については、家庭や中小企業向けの光回線は、今のところ競合他社も含めて最大1ギガ~2ギガ止まり。そんな中、圧倒的に高速なサービスを提供可能になる。加えて(3)により、例えばAさんは100メガ(メガは100万)にして安くし、Bさんに対しては上限の10ギガで高い料金を得るなど柔軟な料金戦略をとりやすくなる。

提供開始当初はライバルが少なかったフレッツ光だが、ここ数年は他社との間で利用者の奪い合いが激しくなっている。KDDI(au)や関西電力子会社のケイ・オプティコム、ソニー子会社のソネットなどが光ネット接続サービスに相次ぎ参入。キャンペーン適用で月額4000円台など安さを武器に積極的な販売戦略を展開している。

NTT東西も対抗して安価な料金プランや入会キャンペーンを打ち出す。当初は5000円台だった月額料金は、現在は2年契約などの条件付きながら3000円台に。ただそれでも契約数は伸び悩み、採算性の低下が懸念されている。

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