2019年5月23日(木)

「地球史上最大の絶滅事件」に新説 2億5000万年前の謎
日経サイエンス

(1/2ページ)
2013/8/24 7:00
保存
共有
印刷
その他

今から6500万年前に、恐竜など多くの生物種が死に絶える事件が起きたことは比較的知られている。だが、それをはるかに上回る地球史上最大級の絶滅事件が、約2億5000万年前にあったことをご存じだろうか。この事件では、有名な三葉虫など海洋生物種の実に96%が絶滅したといわれている。

約2億5000万年前というと、地質年代でいうと古生代の末期にあたる。6500万年前に発生した恐竜の絶滅に関しては、巨大隕石(いんせき)の落下による地球環境の急変が原因とみられているが、古生代末には巨大隕石が落ちた確かな証拠は見つかっていない。

では、いったい何が原因で多くの生物が姿を消したのか。様々な研究が行われてきたが解明されていない。そうした中、東京大学の磯崎行雄教授が新たな仮説を提唱、注目を集めている。統合版「プルームの冬」と呼ばれる仮説だ。

■海洋プレートの残骸が沈み地球を急冷

地球は半径約6400キロメートルの卵に例えられる。卵の黄身と白身、殻に当たるのが、それぞれ中心核、マントル、地殻だ。また地球表面の約7割を占める海は、地殻とマントル最上部が合わさってできた海洋プレートで構成される。

海洋プレートは長大な海底山脈(中央海嶺)で生み出され、大陸の手前にある海溝から沈み込む。沈み込んだ海洋プレートはマントル内部の深さ約670キロメートルで滞留し、滞留する海洋プレートが増え続けて臨界量に達すると一気に下降して、深さ約2900キロメートルのマントル底部まで落ちる。

古生代末より少し前の時代に、そうしたことが起きたと磯崎教授はみている。

多様な生物が出現した約5億4000万年前の古生代初めから現在までを顕生代という。生物タイプの違いに応じて古生代、中生代、新生代の3つに分かれ、各時代はさらに細分化される。そうした時代の区切りの時代には規模の違いこそあれ、何らかの絶滅事件が起きている。グラフは横軸が時代、縦軸は絶滅した海生動物の科の数でJ・セプコスキーらの研究をもとにしたものだ。これを見ると、規模が大きかった絶滅事件が過去に5回あったことがわかる。これを「ビッグ5」という。それぞれ、オルドビス紀末、デボン紀後期、ペルム紀末、トリアス紀(三畳紀)末、そして恐竜などが絶滅した白亜紀末だ。この中でも絶滅の規模が最も大きかったのがペルム紀末、つまり古生代末の大絶滅だ。(グラフは磯崎行雄東京大学教授の資料による)

多様な生物が出現した約5億4000万年前の古生代初めから現在までを顕生代という。生物タイプの違いに応じて古生代、中生代、新生代の3つに分かれ、各時代はさらに細分化される。そうした時代の区切りの時代には規模の違いこそあれ、何らかの絶滅事件が起きている。グラフは横軸が時代、縦軸は絶滅した海生動物の科の数でJ・セプコスキーらの研究をもとにしたものだ。これを見ると、規模が大きかった絶滅事件が過去に5回あったことがわかる。これを「ビッグ5」という。それぞれ、オルドビス紀末、デボン紀後期、ペルム紀末、トリアス紀(三畳紀)末、そして恐竜などが絶滅した白亜紀末だ。この中でも絶滅の規模が最も大きかったのがペルム紀末、つまり古生代末の大絶滅だ。(グラフは磯崎行雄東京大学教授の資料による)


  • 1
  • 2
  • 次へ
保存
共有
印刷
その他

関連キーワード

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報