「半沢直樹」もダダ漏れ ネット無法大国、中国のいま

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2013/8/15 7:00
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中国ネット市場の「無法」ぶりは百度文庫にとどまらない。代表的なのが動画共有サイトだ。

「やられたらやり返す。倍返しだ」。無料でネット接続するとパソコン画面に流れるのは、TBS系で7月に始まった日本のテレビドラマ「半沢直樹」。もちろんTBSが許諾した正規のコンテンツではない。堺雅人さん演じる銀行員、半沢直樹が敵対する上司にたんかを切る場面も、高精細な画像で楽しめるから驚きだ。閲覧ソフト上で「全画面表示」を指定すれば中国にいながら、あたかも日本の家庭で居間にあるテレビを見るごとくドラマを存分に楽しめる。

■「ガンダム」も最新話まで「一気見」OK

動画共有サイトでは「ガンダム」の最新シリーズも海賊版が投稿されており、最新話まで無料で一気に見ることができる

動画共有サイトでは「ガンダム」の最新シリーズも海賊版が投稿されており、最新話まで無料で一気に見ることができる

中国でいま人気の動画共有サイトが「風雲直播」だ。日本のテレビ番組をリアルタイムで流しており、閲覧可能なチャンネルはNHKやTBS、フジテレビなどの地上波に加え、BS各局、有料のWOWOWまで合計20局に及ぶ。CMも含めて流れるのはすべてが日本と同じ内容。半沢直樹も毎週日曜日の夜8時(日本時間午後9時)から、リアルタイムで視聴できる。もちろん無料だ。

中国人の若者の間で絶大な人気を誇るアニメ「機動戦士ガンダム」も、動画検索サイトの「百度視頻」を使えば最新シリーズ「ガンダムUC」が簡単に見られる。作品名で検索すると1869件がヒットし、放映したばかりの最新の第6話まで「一気見」できる状態になっていた。中には明らかに一般視聴者がDVDなどからコピーした違法動画もあった。

こうした状況を受けて7月上旬、テレビ局や映画会社、レコード会社などが加盟する一般社団法人のコンテンツ海外流通促進機構(CODA、東京・千代田)が海賊版対策の陳情のため北京を訪れた。「日本のコンテンツ(情報の内容)の正規流通について建設的な話し合いができた」。桐畑敏春代表理事(ポニーキャニオン社長)はこう強調する。

CODAの陳情団は中国の国家版権局や動画サイト大手の「優酷」などを訪問。海賊版対策の必要性を訴えた。実績は徐々に上がっており、例えば今年3月までの1年間で優酷に対して合計2万9560件の違法コンテンツ(情報の内容)があることを指摘。そのうち99.86%の削除に成功したという。

とはいえ、こうした対策は「違法コンテンツを見つけ次第、削除を要請する」(CODA)という守りの手。いたちごっこの状況が続くことには変わりがない。「風雲直播」のような新手の動画サイトも続々登場しており、対策は後手に回りがちだ。

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