世界のオタク魅了 インテルが人気アニメとコラボ
400億円市場作った「魔法少女まどか☆マギカ」

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2013/7/9 7:00
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実は強力なコンテンツの力を借りて商品を売り込むのは韓国勢の得意な戦法。サムスン電子ら韓国メーカーはドラマや音楽など韓流ブームに相乗りして宣伝キャラクターを起用し、大型テレビなどの販売に生かす。結果として韓流ブームも勢いを増す好サイクルが生まれている。韓国の2011年のコンテンツ輸出額は前年比34.9%増の約43億ドル(約4300億円)に及ぶ。まどか☆マギカに続きアニメ制作会社とメーカーが組む動きが広がれば、世界で人気が高いポップカルチャーの勢いに日本の製品が乗じて海外でも売れる新たな商流を作り出せる。

■日本と時差なく楽しむ世界のファンに向けて

製造協力したのは中堅のマウスコンピューター(東京・台東)。コンシューママーケティング室の杉沢竜也主任は「開発に通常の3倍以上の7カ月かけた」と語る

製造協力したのは中堅のマウスコンピューター(東京・台東)。コンシューママーケティング室の杉沢竜也主任は「開発に通常の3倍以上の7カ月かけた」と語る

まどか☆マギカの場合、グッズのライセンス供与先は既に100社以上。サーフボードや電動バイク、ティーカップ、お菓子の八ツ橋などさまざまな商品が採用している。「通常ライセンスビジネスはテレビ放映から6カ月程度で終息するが、2年半たっても息切れしない。こんなに人気の作品は初めて」(アニプレックスの清水チーフ)という。

幸い、ネットが国産アニメを海外ファンへ潤沢にスピーディーに届ける動きを後押しする。たとえば米アニメ番組配信ベンチャーのクランチロール(カリフォルニア州)は、国産アニメを国内放映直後に海外で配信するサービスを提供。有料会員はすでに20万人を超えた。2012年末の映画版まどか☆マギカが、国内公開から1カ月遅れで順次米国やカナダ、フランス、オーストラリア、イタリア、シンガポール、台湾などでも公開したのは時差がなく楽しむ世界のファンの期待に応えるためだった。

シリアルナンバー付きのドッグタグが付属するなど、ファンの心をくすぐる限定仕様になっている

シリアルナンバー付きのドッグタグが付属するなど、ファンの心をくすぐる限定仕様になっている

今、世界中のまどか☆マギカファンが心待ちにしているのが今秋公開予定の劇場映画だ。テレビ版の後を描いたオリジナルストーリーで、ジャパンエキスポでは欧米でもほぼ同時公開されることが会場で発表され喝采を浴びた。映画公開をきっかけにグッズ販売はさらに加速しそう。新たに生まれる消費による収益を日本の制作者へ還流できれば、それを原資にもっと強力な作品を作り出そうとする機運も高まる。政府は支援基金創設などを柱にしたクールジャパン戦略を打ち出すが、まどか☆マギカ現象を一過性で終わらせないためには官民が足並みそろえて金だけでなくモノ、人を三位一体で歩んでいく姿勢が肝心になってくる。

(電子報道部 高田学也)

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