第3次OS戦争に突入、スマホが促す究極の「直感操作」
UIEvolution 中島 聡

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2013/6/25 7:00
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この「常に表示されているスタートボタンとタスクバー」は、ウィンドウズ95から「ウィンドウズ7」まで、十数年間に渡ってウィンドウズというOSの重要な要素として、人々が慣れ親しんだものだ。

ウィンドウズ8ではスタートボタンやタスクバーがなくなって全画面でアプリケーションを表示する

ウィンドウズ8ではスタートボタンやタスクバーがなくなって全画面でアプリケーションを表示する

だがマイクロソフトは、スマートフォンとタブレットの台頭に合わせて、ウィンドウズを最適化する必要性を強く感じた。そこで、ウィンドウズ8ではスタートボタン(とタスクバー)を外すことにした。アプリケーションが「イマーシブな体験」を提供しようとしたときに、常に画面下部に表示されたスタートボタンとタスクバーは邪魔だったのだ。

しかし、「どのアプリケーションを走らせていても、常に画面の下部にはスタートボタンがある」という環境に慣れ親しんだユーザーにとっては、この変更が混乱を招いてしまった。これが企業によるウィンドウズ8の導入を遅らせる理由の一つになっている。

そんなユーザーの声を聞き入れて、マイクロソフトはスタートメニューに近いものに簡単にアクセスする仕組みを、次の「ウィンドウズ8.1」で導入すると発表している。だが、決して「イマーシブな体験」の提供はあきらめたわけではない。スタートメニューはユーザーが特別な操作をした時にのみ表示されるように設計されているはずだ。

■マイクロソフトとアップルの争い再び

一方、「イマーシブな体験」への大きな流れを作りだしたアップルも、新しいiOS7で大規模なユーザーインターフェースの変更をした。これもウィンドウズ8と同様に、「イマーシブな体験」をより強調するためのものだ。

アイコンやボタンはフラットなデザインになり、ツールバーも半透明でモノトーンなものに変わった。また、大切なものが表示されている時には、不必要なものを灰色にすることにより、ユーザーの注意を促すような仕組みが導入されている。アイコンやUIツールが必要以上に目立たないようにしたのである。

このiOS7の変更に対しても、ウィンドウズ8ほどではないが、一部のユーザーから不満の声が聞こえてくる。だが、「イマーシブな体験」を重視するアップルにとっては、これは必要不可欠な変更だ。

1980年代から1990年代にかけてのGUI競争では、アップルが仕掛け、それをマイクロソフトが追いかけるという流れになった。今回の第3次OS戦争での「イマーシブな体験」の提供においても、マイクロソフトとアップルが同様の構図で再び重要な役割を果たして競い合っているのだ。

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