2018年9月25日(火)

中国、アプリ「不正大国」の実像 スマホで個人情報を盗難

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2013/5/23 7:00
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 中国でスマートフォン(スマホ)から個人情報を盗み出す不正アプリが大きな社会問題になっている。中国は3億台以上が普及する世界最大のスマホ市場。スマホの個人情報を狙った被害は日本でも相次いでいるが、中国は利用者数が多いだけに事態はより深刻だ。この問題については、中国国営中央テレビもキャンペーンを展開。個人情報保護の感覚に乏しいこともあり、サイバー空間を舞台にした「無法地帯」が広がっている。

■アンドロイド向けアプリの6割が個人情報を詐取

中国では低価格スマートフォンの販売が伸びている

中国では低価格スマートフォンの販売が伸びている

 「その調査結果は我々を震え上がらせるものでした」。3月15日、中国国営中央テレビ(CCTV)が放送した問題企業摘発キャンペーン番組「3.15晩会」。今年は、「アップルたたき」を大々的に展開した。その影であまり目立たなかったが、放送後にネットユーザーの間で話題になったテーマがある。番組の取材班が中国で拡散する悪質アプリの実態を暴いたのだ。

 内容は衝撃的だった。まず取材班は、上海の復旦大学が米グーグルの携帯端末向け基本ソフト(OS)「アンドロイド」向けアプリを対象に実施した研究成果を紹介。半年かけて監視と測定を続けたところ、中国で人気のある330個のアプリの実に「58%以上が個人情報を漏洩する問題を抱えている」ことが分かったと番組では伝えた。

スマホ3億台市場の中国ではサイバー空間を舞台にした個人情報盗難が相次いでいる

スマホ3億台市場の中国ではサイバー空間を舞台にした個人情報盗難が相次いでいる

 流出した個人情報は大部分がアプリの開発会社や広告会社、そして名前も分からないような「第三者」に送り出されていた。この調査結果だけでも驚きだが、番組はその行方を追跡している。

 「なぜいとも簡単に個人情報を盗み出せるのか。そしてその背景には、どのような秘密があるのでしょうか」。取材班が訪ねたのは、麺料理店を紹介する人気アプリ「重慶小面」を開発した重慶藍盒子科技という会社だ。訪問時の様子を隠し撮りしている。「アプリを通してユーザーの端末情報、現在位置を知るのは、特段難しいことではないですよ」。同社の製品マネジャーは言う。

 このアプリには利用者の位置情報を追跡できるプログラムを組み込んである。製品マネジャーによると「携帯にインストールするだけで、利用者がどこにいるか捕捉できる」という代物だ。そして集めた位置データは広告などに活用する。つまり金もうけに利用していたのだ。

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